英国郵便局が富士通と1億8000万£の契約締結 Horizonシステムを再び拡張へ

英国郵便局は、物議を醸しているHorizon ITシステムに関して、富士通との契約をさらに5年間延長し、1億8000万ポンド(2億3000万ドル)の契約にするようです。

Computer Weeklyが最初に報じたところによると、郵便局は、Horizonに代わるプログラムを再び稼働させるため、10億ポンド(約13億円)の追加公的資金を要求しているとのことです。

予算がまた増えたことに加え、実施予定時期が2025年から、2030年に変更されました。

同誌によると、これは代替システムNew Branch IT(NBIT)の準備が整っていないことに加え、遅延、コスト超過、自社開発ソフトウェアの品質不足が原因だとのことです。

さらに、富士通は英国政府に対し、郵便局が契約から離脱する「信頼できる計画」を立てない限り、2025年3月以降、Horizonをサポートしないと伝えています。

富士通が契約から離脱した場合、郵便局は新たなサプライヤーを探すか、Horizonを自社で管理する必要がありますが、それは「経済的に実行不可能」だと主張しています。現在のところ、不測の事態に備えた計画はありません。

企業貿易省(DBT)に代わって監査役が派遣され、状況を調査しました。郵便局は10億ポンドを要求していますが、DBTは、これには完全なビジネスケースと財務省の承認が必要だとしています。2024年7月から2026年3月までのプロジェクトを遂行するため、当初は、1億8,400万ポンド(2億3,500万ドル)が要求されており、財務省は6月に承認することを求められています。

Horizonを取り換える計画は、2021年から進められており、その時点では1億8,000万ポンドかかると予想されていました。2023年には、コスト削減のため、移転に携わる人々の約70%(ほとんどが契約社員)が解雇されましたが、これはITスタッフの新たな採用プロセスが、進行中であることも意味しています。

郵便局の広報担当者は、次のように述べています。「郵便局長と協力しながら私たちは、11,500の支店に未来にふさわしい新システムを導入するため、開発を進め、試験運用を拡大しています。このような大規模なネットワークでは、本格的な展開に先立ち、慎重な計画と広範なテストが何よりも重要です。また、新システムを開発する間、郵便局長と顧客の継続性を確保するため、必要な場合にはサプライヤーとの取引関係を拡大するなど、既存のテクノロジーを確実に運用するための投資も行っています。」

Horizonシステムは、1999年から2015年にかけて、Horizonの会計ソフトが会計の不足を誤って報告したために、何百人もの郵便局員が起訴されたことを詳述したITVのドラマシリーズ『Mr.Bates vs the Post Office』が、今年初めに公開されたことであらためて物議を醸しています。

Horizonのソフトウェアは、最初はICLによって提供され、その後は富士通によって提供されました。1999年から2015年の間に、約900人の郵便局の支店長が起訴され、そのうち少なくとも102人の有罪判決が、2024年3月までに覆りました。郵便局はこれまでに8,600万ポンド(1億940万ドル)の賠償金を支払っています。

このような問題があるにもかかわらず、郵便局は富士通が新しいソリューションを生み出せなかった後も、Horizonとの高額な契約を更新し続けています。富士通は、Horizonとの契約期間中に25億ポンド(32億ドル)以上の利益を得たと推定されています。

今年1月郵便局は、クラウド移行に失敗し、2023年に3,100万ポンド(3,943万ドル)の損失を被ると推定されました。

ITVのシリーズが公開された後、富士通は「自発的に」当面の間、英国政府との契約の入札を見送ると発表しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。

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