Brookfield Infrastructure Partners、今後3年間で約1GWのデータセンター容量を開発へ

Brookfield Infrastructure Partnersは、Data4とCompassの買収が完了すれば、「世界最大級のグローバル・ハイパースケール・データセンター・プラットフォームを所有・運営する」ことになるだろう、と語っています。

Brookfield のグローバル・データセンター・グループCEOであるUdhay Mathialagan氏は、この2社の買収により、同社のデータセンター全体の容量が485MW以上に増加すると決算説明会でコメントしました。

「両取引の完了後…さらに775MWの容量が契約済みで、それらは今後数年間で構築していく予定」とMathialagan氏は述べています。「両取引を合わせると、今後数年間で1.25GW以上の容量が確保される見込みで、これらは安定したキャッシュフローを提供するために高水準で契約されており、大手ハイパースケール顧客に支えられています」

Brookfield Infrastructure PartnersのCEOであるSam Pollock氏は次のように付け加えています。「我々は、今後3年間でほぼ1GWの容量を開発する計画を立てており、これにより昨年のEBITDAは5倍以上増加すると見込んでいます。さらに、顧客の成長意欲をさらにサポートするために、当社は、総発電容量を2GW以上増加させる可能性のあるランドバンクを一等地に保有しています」

Pollock氏 によると、同社は「稼働中のデータセンターと契約データセンターを収益化し、資本バックログに資金を供給する自己資金構造を構築していく」としています。これらの投資は10%台半ばの高リターンを生み出すと予想され、資本リサイクルの成功次第ではさらに高まる可能性がある」と述べています。

噂されている55億ドルのCompassの買収はオンタリオ・ティーチャーズ・ペンション・プラン(Ontario Teachers’ Pension Plan)との提携で行われたため、Brookfieldはすべてのデータセンターを完全に所有しているわけではありません。

しかし、同社はData4を完全に傘下に収め、買収は完了済みです。この買収を発表して以来、同社は大手ハイパースケールクライアントとの130MWの覚書を、しっかりとした契約容量に変更しました。

「この結果、400MWという事業成長計画の50%以上が契約に成功したことになります。これらの最近のデータセンター投資については、当初は1桁台の利回りを見込んでいますが、当社の非常に注目度の高い大規模な成長パイプラインを発展させていく中で、大きく伸びていくものと期待しています」

PollockとMathialaganの両氏は、これまでの買収は主に南米とアジア太平洋地域を対象としていたが、今回の買収により、北米(Compass)とData4(ヨーロッパ)での事業拡大が実現したと述べています。Brookfield Asset Management は、インド(BAM Digital Realty)とラテンアメリカ(Ascenty)のデータセンター・ベンチャーを Digital Realty と共同で所有し、オーストラリア/ニュージーランドの DCI Data Centers も所有しています。さらに、Brookfield Infrastructure Partnersは、米国のEvoqueも所有しています。

同社はまた、買収した事業間で相乗効果が生まれる可能性はあるが、共同所有の事業についてはそうではないと述べています。

先週、ライバルの Blackstone社は、「一世一代の」AI ブームに備え、新たなデータセンターへの80億ドルの投資を計画していることが明らかになりました。

「我々は、特にハイパースケーラーや、AIのようなアプリケーションに目を向け、供給を確保しようとする企業が少しずつ増加していることに確かに注目している」と、Mathialagan 氏は述べています。「そのため、今後注力すべき点の多くは、今あるランドバンクの拡張と、おそらく各プラットフォーム企業による新たな拠点へのスマートな拡張になると思います。ですから、おそらくそれが今後しばらくの主な取り組みになるでしょう」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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