Colt が欧州のデータセンターをNorthCに売却

Lumenから買収した施設を売却

Coltはヨーロッパのデータセンター運営会社NorthCにデータセンターのポートフォリオを売却しました。

Colt Technology Servicesは今週、ドイツとオランダの6施設をDWS傘下のNorthCに、英国の2施設をDWSに売却することを発表しました。取引条件は明らかにされていません。

これらのデータセンターは、Coltが2023年にLumen EMEAを買収した際に得た資産の一部でした。

売却される施設の詳細の全ては明らかにされていませんが、NorthCの取引には、フランクフルト、ベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、デュッセルドルフ、アムステルダムにまたがるデータセンターが含まれ、合計25MW以上の電力が利用可能です。

Coltはまた、ロンドンにある英国のデータセンター2か所を、同じくDWS Groupが運営するファンドが所有する英国のデータセンター事業者に売却します。この取引に関する詳細は明らかにされていません。

Colt Technology ServicesのKeri Gilder最高経営責任者(CEO)は、次のように述ベています。「データセンターをNorthCとDWS Groupが運営するファンドに売却する契約を締結できたことを嬉しく思います。この売却により、成長を促進し、卓越した顧客体験を提供し、将来に向けて持続可能なネットワークを構築するという当社の戦略的課題に集中することができます。」

契約の一環として、Coltは買収した施設の顧客であり続けます。約400のコロケーション顧客は、売却の一環としてColtから移管されます。Coltによると、これらの顧客の大半は同社からネットワーク製品も購入しており、今後も購入し続ける予定だとのことです。

NorthC GroupのAlexandra Schless最高経営責任者(CEO)は、次のようにコメントしました。「これは、北西ヨーロッパで地域データセンターの主要なプラットフォームを運営するという我々の旅において、新たな大きな節目となります。欧州最大の経済大国であるドイツは、当社にとって重要な戦略的市場です。」

「この買収により、ドイツの主要な経済地域における当社のプレゼンスが強化され、さらなる成長と新たな機会がもたらされるでしょう。また、各施設の豊富な接続エコシステムにおける主要なネットワークプロバイダーの1つとして、Coltとのパートナーシップをさらに拡大できることを嬉しく思います。」

Coltは2022年11月にLumenのEMEA事業を買収し、ヨーロッパ全域の数千マイルに及ぶ地上・海底ファイバーを引き継ぎました。18億ドルの取引は翌11月に完了しました。当時、LumenはEMEAのデータセンターは11か所の自社所有およびリース施設、8か所の自社所有と4か所のリースケーブル陸揚げ局で構成されていると発表しています。EMEAの拠点の多くは、かつてのCenturyLink/Level3の拠点でした。

NorthCは、オランダのデータセンター企業TDCGとNLDCの合併により2019年にDWSによって設立された企業で、もともとはオランダの通信会社KPNの子会社でした。

近年は、スイスのNetricsとドイツのIP Exchangeを買収し、他のヨーロッパ諸国への拡大を始めています。 同社は現在、オランダに10数か所、ドイツに2か所、スイスに4か所のデータセンターを展開しており、3つの市場すべてでさらに多くのデータセンターを開発中です。

Coltのネットワークは32,000棟のビルを接続し、40か国以上にまたがり、275以上の接続拠点(PoP)に到達し、10の海底ケーブルシステムを含みます。

1992年に設立され、当初はFidelity Investmentsの支援を受けてCity Of London Telecomとして知られていたColt Groupは、2015年からFidelityの完全所有となっています。

Colt Technology Servicesは、Colt Data Centre Services(Colt DCS)とは「全く別個のものであり、無関係である」と述べていますが、両社ともColt Groupが所有しています。

ハイパースケールデータセンターを開発するColt DCSは、2021年11月にヨーロッパにある12のレガシー施設をAtlasEdgeに売却しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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