IBMがクラウドネイティブ企業のNordcloudを買収へ
IBMは、同社のハイブリッドクラウドサービスの提供拡大を目指し、クラウド戦略の実装、移行、およびクラウドベースのサービスを専門とするフィンランドの企業Nordcloudの買収を進めています。
2010年に設立されたNordcloudは、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureからの認定を受けており、DevOpsサポートやKubernetesアクティベーションからマネージドクラウドセキュリティに至るまで、プロジェクトに特化したサービスや マネージドサービス の提供を行っています。
更に、これらトップ3クラウドプロバイダーいずれに関するトレーニングも提供しています。
曇った未来
両社は取引に関する金銭的条件は明らかにしていませんが、2021年第1四半期に処理は完了するとみられており、その時点でNordcloudはIBMの傘下企業になります。
ハイブリッドクラウドの導入やサービス市場が成長し続けるにつれて、同社はこれらの提供サービスへの追加を拡大しています。つまり、顧客は計画段階からアプリケーション開発、サービス利用とアップスケーリングに至るまで、同社に頼ることができます。
2020年10月、IBMは、クラウドサービス事業に注力するために、売上高が同社の収益の4分の1に相当するITサービス部門をスピンオフする計画について発表しました。
CEOのArvind Krishna氏によると、 IBMが競合他社に遅れをとっている、いわゆる「 デジタルトランスフォーメーション 」市場は1兆ドルの価値があるのに対し、「インフラストラクチャのモダナイゼーション(近代化)」市場は5,000億ドルであると述べています。
IBM Global Business Servicesの最高経営責任者(COO)John Granger氏は、次のように述べています。「顧客に対し、従来のIT環境、プライベートクラウド、 パブリッククラウド 全体で運用できるようにする。そしてアプリケーションのモダナイゼーションに対して、より包括的なアプローチを採用していく。IBMはNordcloudの買収により、クライアントのデジタルトランスフォーメーションを推進し、今後IBMのハイブリッドクラウドプラットフォームのさらなる採用を支援できるような深い専門的知識が付加される」
「Nordcloudのクラウドネイティブツール、方法論、そして才能は、IBMが顧客にクラウドの成功を提供することを約束に強力なシグナルを送信します。」
Nordcloudの会長兼創設者Fernando Herrera氏は、クラウド戦略の実装に対する両社の補完的なアプローチに照らして、次のように述べています。「IBMのオープンイノベーションの考え方を採用し、そのグローバルフットプリントの拡大を支援できることに非常に興奮している」
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