Starboard ValueがVertivの株式を取得

投資会社Starboard Valueが、Vertivの過半数未満の株式を取得しました。

今週SECが発行した13Dファイルによると、StarboardがデータセンターベンダーVertivの7.4%の株式を取得したとのことです。

Starboardはこのプロセスで1億ドル以上を投じ、2700万株以上を取得しました。これにより、Vertivの株価は、木曜日の市場前取引で11%も上昇しました。オハイオ州コロンバスに本拠を置く同社の市場価値は現時点でおよそ43億ドルとなりました。

Starboardは、企業への出資を利用して経営陣に圧力をかけ、改革を促すことを目的とする活動家投資家として知られています。SECへの提出書類の中で、Starboardは、株価は「過小評価」されており、「魅力的な投資機会」であると考えていると述べています。両社はこのニュースについて公式にコメントしていません。

関係者の話によると、StarboardはVertivの経営改善を求めているとみられ、Vertivの首脳陣との話し合いを持ったとブルームバーグは報道してます。

同ファンドは、David Cote会長と来年CEOに就任するGiordano Albertazzi氏の下で収益性の改善に注力するVertivを支持していると見られています。

ブルームバーグによると、データセンター事業の後退、コスト増、サプライチェーンの問題が続く中、Vertivの株価は今年に入って54%下落していたといいます。今月、Vertivは第4四半期の利益予測を引き下げましたが、これは主に為替の逆風が原因でした。

Vertivのルーツは1940年代に遡り、Ralph Liebert氏によってCapitol Refrigeration Industriesとして設立されたのが始まりです。彼のLiebert Corporationは、コンピュータ室専用空調(CRAC)ユニットを販売した最初の会社でした。1980年代に入ると、エマソンがLiebert Corporationを買収し、Emerson’s Network Power(ENP)事業部となりました。

その後Platinum Equityは2016年にENPを40億ドルで買収し、事業名をVertivに改称しました。そして2020年にGS Acquisition Holdings(GSAH)とのSPAC合併を経て、ニューヨーク証券取引所に上場しました。

今月初め、VertivのCEOであるRob Johnson氏は健康上の理由で引退する事を発表し、2023年1月に米州社長のGiordano Albertazzi氏が就任することが決まっています。

同社は第2四半期、売上高13億9900万ドルに対し、営業利益2600万ドル、調整後営業利益8200万ドルを計上していました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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