ノキア 、AT&TのOpen RAN採用見送りで収益減予想

数十億ドルの契約を失う

ノキア(Nokia) は、AT&T がライバルの Ericsson に有利な Open RAN 契約の付与を決定したことで、同社の収益が減少すると述べています。

この契約を認める声明の中で ノキア は、モバイルネットワークにおけるAT&Tからの収益は今後2〜3年で減少すると予想していると述べました。

2023 年における同社のモバイルネットワークの純売上高のうち、ノキアが占める割合は5~8%だと同社は明らかにしました。

AT&TのOpen RANネットワーク構築に関するEricssonとの5年契約は140億ドル相当となっています。

AT&Tは2025年の開始までに、Corning Incorporated、Dell Technologies、Ericsson、富士通、Intelを含む複数のサプライヤーとOpen RANの展開を拡大すると発表しました。

今週初めの発表を受けて、Ericssonの株価は9%上昇し、 ノキア の株価は9%下落しました。

Open RANは、プロプライエタリなネットワーク機器では不可能な、プロバイダーが複数のベンダーのソリューションをミックス&マッチできるようにする、新しいタイプの通信キットを促進するものです。

ノキア は、5G Open RANの市場シェアが大きく前進し、中国を除く第3四半期で29%に達したと述べています。

同社は今年初め、日本のNTT ドコモの5G Open RANネットワークに採用されました。

「今回のAT&Tのニュースは残念ではありますが、当社のモバイルネットワーク事業はここ数年で大きく前進し、RANの市場シェアを拡大し、技術面でもリーダーシップを発揮してきました」と ノキア の社長兼CEOであるPekka Lundmark氏は述べているとともに以下のように説明しています。

「シェア拡大、事業の多様化、収益性向上の機会を得て、将来にわたって株主の皆様に価値を創造するための適切な戦略があると確信しています。モバイルネットワークは、私たちのグローバルなコネクテッドフューチャーにとって極めて重要であり、以前にも申し上げたように、クラウドコンピューティングとAIの革命は、能力を大幅に向上させたネットワークへの大規模な投資なしには実現しないでしょう」

同社の長い声明の中でノキアは、AT&Tのネットワークインフラとクラウドおよびネットワークサービス事業の両方において、AT&Tにとって重要なパートナーであり続けるとコメントしました。

ノキア は以前、2020年にVerizonの5G契約(66億4000万ドル相当)でサムスン電子に敗れ、挫折を味わっています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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