ArmサーバーチップのAmpere Computing社が売却を検討中

クラウド市場の大手企業向けにサーバー用チップを設計している米Ampere Computing社が、売却の検討を進めていると報じられています。

オラクルの支援を受け、Google Cloudや Microsoftを顧客に持つこのカリフォルニア企業は、より大手のチップ企業からの入札に前向きであるとブルームバーグが本日報じました。

ブルームバーグは、同社の思惑に詳しい関係者からの証言として、Ampere社は数ヶ月前から売却に向けてファイナンシャル・アドバイザーと協議を続けていると伝えました。情報筋によれば、同社は独立を維持する可能性もあるといいます。

Renée James CEOと元インテルの同僚らによって2017年に設立されたAmpere社は、近年データセンター事業者の間で人気が高まっているArmアーキテクチャをベースとしたサーバー専用チップの設計を行っています。

当初はArmのNeoverse設計図に基づいていましたが、現在では完全に自社製のArmコアのみによる最新シリーズ「Ampere One」の設計を行っています。

Ampere社はマイクロソフトや Googleとの協業に加え、中国のTencent社やTikTokのオーナーであるByteDance社のチップも設計しています。しかし、現在では多くのクラウドプロバイダーも独自にArmベースのチップを設計し、顧客や社内向けに提供しているため、多くの顧客との競合も生じています。

2021年、ソフトバンクがAmpere Computingの株式取得を検討していると報じられ、同社の評価額は80億ドルに達しました。

その後、同社は2022年にIPOを申請し、オラクルが同社に4億2600万ドルを投資していたことが文書で明らかになりました。ブルームバーグの報道によると、現在IPOは見送られているが、Ampere社は将来このアイデアを再検討する可能性があると伝えています。

Ampere はブルームバーグの取材に対し、コメントを控えています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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