IBM、世界初の2nmチップを開発したと発表

IBMは、世界初となる2nmノードのチップを開発したと発表しました。

プロセスノードが一桁に縮小するにつれ、各社のノード測定の定量化の方法は分かれ、各社はそれぞれのアプローチに対し有利となる異なる指標を採用しています。

同社は、150平方ミリメートルのチップに500億個のトランジスタを搭載できるとしています。

IBM、5nmチップの商品化は未定、2nmはしばらく先

IBMは、2nmのチップは、今日の最先端の7nmノードのチップ と比較して、45%の性能向上、あるいは75%のエネルギー使用量の削減を達成できると主張しています。

これにより、スマートフォンを最大4日間程度使用できるようになったり、データセンターの二酸化炭素排出量の削減を実現できるとしています。

「この新しい2nmチップが示すIBMのイノベーションは、半導体およびIT業界全体にとって必要不可欠なものである」IBM ResearchのSVP兼ディレクターであるDarío Gil氏はこのように述べています。

「これは、難しい技術的課題に挑戦するIBMのアプローチの産物であり、持続的な投資と共同研究開発エコシステムのアプローチによって、いかにブレークスルーがもたらされるかを示すものである」

この技術が実際の製品に採用される時期については明らかではありませんが、IBMは今年の後半に最初の7nm製品をリリースします。

IBMは約4年前にプロトタイプのチップで5nmのマイルストーンを達成しましたが、その規模の自社製ハードウェアを開発したことはありません。尚、研究パートナーであるサムスンは、2020年に5nmの量産体制に入りました。

IBMは2014年にGlobalFoundriesに製造事業を引き渡してからは、小規模な研究生産を除き、チップ工場を保有していません。

当時、両社は10年間のパートナー契約を結び、GlobalFoundriesは下火となったIBMのPowerラインナップの主要チップメーカーを務めていました。

今年、IBMは、インテルが自社のファウンドリー事業を立ち上げたことを受けて、インテルとパートナー契約を結び、次世代のロジックやパッケージング技術を研究すると発表しました。

一方、世界最大の受託チップメーカーであるTSMCは、来年には4nmと3nmの量産を見込んでおり、2nmテクノロジーについても取り組んでいます。

しかし、各メーカーが演算密度の上昇を維持しようとトランジスタの縮小を進める中、物理法則の根本的な限界にぶつかり始めています。

人間の髪の毛1本は、なんと50,000〜75,000ナノメートルもあります。人間の赤血球は6,000~8,000ナノメートルです。また、Covid-19は50〜140ナノメートルです。

3nm以下のノードを作るためには、非常に高価で高感度な装置が必要となり、ノードのレイアウトも見直さなければなりません。

また、量子効果も顕著になるため、そのコストと難しさに見合うだけの価値があるかどうか疑問視する声もあります。

しかし、遡ること10年弱、5nmがチップアーキテクチャの本質的限界であることを証明すると言っていた人もいます。

最近の予測では、限界は3nmとされています。しかしIBMはこれを突破したとしています。彼らの測定基準をどのように分類するかにもよりますが、現在のところ詳細についてはかなり限定されています。

しかし、米国エネルギー省のローレンス・バークレー国立研究所は、更なる微細化が少なくとも理論的には可能であることを示しました。

研究チームは2016年、カーボンナノチューブと二硫化モリブデンを用いて、1nmのゲートが動作するトランジスタを開発しました。しかし、このトランジスタを大量生産したり、チップ上に開発したりするための実行可能な方法はまだ開発されていません。

Data Center Dynamics

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