インテルが300億ドルでチップメーカーGlobalFoundriesの買収を検討中

インテルは、チップ製造能力を高める目的で、チップメーカーのGlobalFoundriesを約300億ドルで買収しようと検討しているようです。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インテルは現在社内でこの動きについての議論を進めているとし、アブダビの政府系ファンドであるムバダラ・インベストメントが所有するGlobalFoundriesに対してのアプローチを行ったかどうかについては明らかではないとしています。GlobalFoundriesは現在IPO(新規株式公開)を計画しており、同社の価値も300億円程度となる可能性があります。

2009年にAMDからスピンオフしたGlobalFoundriesは、2015年にChartered SemiconductorとIBMのファブ事業の大部分を買収し、安定したチップファブ事業を構築しました。

しかし2018年、同社は収益性の低いファブは削減していくとし、最先端ではあるが法外に高額な7nmと10nmのチップについては放棄すると発表しました。

これが同社にとって成功をもたらし、より大きなノードの同社のチップはモバイル、IoT、防衛、自動車などの分野で人気を博し、利益を上げているといいます。

10nmと7nmのチップを開発するという約束でGlobalFoundriesに事業を売却したというIBMは、この動きにあまり満足しなかったようです。IBMは現在、25億ドルの損害賠償を請求してGlobalFoundriesを訴えています。GlobalFoundriesは、IBMが “手っ取り早い報酬”を求めているだけだと主張しています。

7nmと10nmを落とした後、GlobalFoundriesは現在、ファウンドリ事業で7%程度の市場シェアを持っていると考えられています。

インテルもまた、より先進的なチップの開発に苦戦しています。10nmプロセスノードの製品は予定より何年も遅れており、一方で同社は未だに7nmを突破できずにいます。

昨年、インテルは7nmの開発を再び遅らせました。同社は、7nmのPC用CPUは2022年後半から2023年前半にずれ込み、サーバー用CPUは2023年の発売を予定していると話しています。

競合するAMD、Nvidia、Ampereは、いずれもTSMCで製造された7nm製品を提供しており、5nm製品の近々の発表に向けての動きが活発化しています。

市場シェアの低下に直面しているインテルは、追いつくために今後、TSMCのファブを使いチップの一部を製造していくことになります。

その一方で、インテルは自社ファブの増強にも力を入れており、他社向けにx86、Arm、RISC-V製品を開発するIntel Foundry Servicesを立ち上げました。

また3月には、アリゾナ州の2つの新工場に200億ドルを投じると発表し、さらに200億ドルを投じて別の2つの工場を開発するために、現在ヨーロッパで優遇措置を求めています。

これらの投資は、世界的な半導体不足でサプライチェーンが苦境に立たされている中での動きです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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