Colt、2030年のカーボンニュートラル目標を設定

コルトグループ(Colt Group)は、2030年に自社の全事業におけるグローバル・ネット・ゼロ・カーボンを達成する目標を設定しました。

コルトテクノロジーサービス(Colt Technology Services)とColt Data Centre Services (コルトDCS)で構成されるコルト社は、2030年までにスコープ1とスコープ2の排出量を46%削減し、サプライチェーン全体でスコープ3の排出量を「サプライヤーと密接に協力しつつ」削減すると述べています。

コルトテクノロジーサービスのCEOであるKeri Gilderは次のように述べています。「テクノロジー業界にポジティブな変化をもたらし、自社の排出量に十分な責任を持つために行動を起こすことの緊急性を企業として理解している。このような節目を迎え、科学的根拠に基づいた目標を掲げられることに興奮している。コルトのゴールラインは明確だ。私たちは、自社の排出量を削減するだけでなく、お客様のサステナブル目標を支援することで、サステナビリティにおけるマーケットリーダーになることを目指している」

2月、コルトは、英国およびヨーロッパでの運用においては、電力購入契約により、100%の再生可能エネルギー使用を達成したと発表しました。コルトDCSは現在、イギリスとヨーロッパで17か所のキャリアニュートラル・データセンターを運営しており、その総容量は200MWを超えています。また、インド、香港、日本などのアジア地域では、9か所の施設を運営あるいは開発中です。

同社は、Science-Based Targets Initiative(SBTi)で承認された目標を達成するために、現在から2030年までの間に、以下のような中間目標を設定しています。

  • 2023年までに世界中の全拠点で75%の再生可能電力を使用する
  • 2025年までにサプライチェーンの排出量の93%を1.5℃の科学的根拠に基づく目標に適合させる
  • 2025年までに全社で38%、2030年までに75%の電気自動車を導入
  • 2030年までに再生可能ガスへの切り替えを100%実施

コルトDCSのCEOであるNiclas Sanfridssonは次のように述べています。「私たちのビジネスは地球に大きな影響を与えているが、2030年までにコルトDCSのすべてのオペレーションにおけるグローバルなネット・ゼロ・カーボン・エミッション達成目標に乗り出す発表ができることを嬉しく思う。過去20年間で業界最大の課題に対応してきた当社は、パリ協定やグローバル目標を達成するために、今後10年間で野心的な行動を起こすための十分な準備ができていると確信している」

2018年、同社は欧州17施設のうち9施設が再生可能エネルギーにより発電された電力のみで稼働していることを発表しましたが、原子力発電への依存とフランスでのエネルギー発電量の不足により、全てのデータセンター事業者が100%の再生可能電力を保証することは「不可能」であるとしながらも、2023年までに不足分を再生可能エネルギーで賄う計画を立てていました。

現時点で、データセンター関連企業として、Google、Microsoft、Amazon、Vantage、CyrusOne(ただし2040年目標としている)、ChinData、STT GDCなどがカーボンニュートラルまたはカーボンネガティブの目標を設定しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。