エディンバラ大学が、データセンターの廃熱を建物の暖房に利用

262万ドルの助成金を獲得

エディンバラ大学は、データセンターからの廃熱を建物の暖房に利用することを計画しています。

同大学は、キングス・ビルディング・キャンパスでの省エネプロジェクトを支援するため、210万ポンド(約262万ドル)弱の助成金を獲得しました。また、52万ポンドの自己資金をこのスキームに投資する予定です。

これらの資金を用いて、同キャンパスのジェームズ・クラーク・マクスウェル・ビル内のMary Somervilleデータセンターに、熱回収ポンプを設置する予定です。回収された熱は、現在ガスで供給されているキャンパスの暖房ネットワークに利用されます。

助成金は、スコットランド政府の公共部門熱脱炭素化基金から拠出されました。この基金は、公共部門のエネルギー効率を高める方法を検討しています。

エディンバラ大学は、2040年までにゼロ・カーボンを目指しており、2016年以来、CO₂排出量を400トン削減しているとのことです。

同大学の法人サービス担当副校長、Catherine Martinによると、「気候危機は、私たちが直面する最大の課題のひとつ」とのことです。また、同氏は「エディンバラ大学は、気候への影響に対処するために積極的に行動し、最終的には2040年までにネットゼロになるという明確な組織目標を持っています」と述べ、「スコットランド政府からの資金援助は、解決策を生み出し、持続可能性への努力を支援するものです」と続けました。

同大学のデータセンターの名前となっているMary Somervilleは、19世紀スコットランドの先駆的科学者に由来します。

エディンバラ大学で実施される熱再利用計画は、この新しいプロジェクトだけではありません。1月には、 260万ポンド(330万ドル)の国際プロジェクトが、 大学のスーパーコンピューターから出る廃熱を古い鉱山に蓄熱し、地元の家庭の暖房に利用するために調査を行うことが明らかになりました。

このプロジェクトは、エディンバラ・ジオバッテリー・フィージビリティ・スタディ(Edinburgh Geobattery feasibility study)と呼ばれ、廃坑に40℃の温水を貯めてから、市内の家庭用暖房に利用するというアイデアが検討されています。テストによって実用性が証明されれば、少なくとも5,000世帯を暖めることができるようです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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