Googleがカーボンオフセットの大量購入を終了

2030年までにネットゼロ排出を目指す

Googleは、カーボンニュートラルの達成に向けた戦略を転換し、安価なカーボンオフセットを大量購入するというこれまでのやり方を転換する方針です。同社は現在、絶対的な排出削減と炭素除去プロジェクトへの投資を通じて、2030年までにネットゼロ排出を達成することを目指しています。

Googleは10年以上にわたり、カーボンオフセットで排出量を相殺することで、カーボンニュートラルを主張してきました。しかし、同社の最新の環境報告書では、より強固な炭素除去エコシステムと、より厳格な排出削減対策の必要性を理由に、このアプローチからの脱却することが明示されています。

Googleは、資源を大量に消費するAIへの依存度を高めており、このことが同社全体の排出量の大幅な増加につながりました。2023年のGoogleの二酸化炭素排出総量は2019年比で48%増加し、その間のエネルギー消費量は倍増しています。

近年、カーボンオフセットの有効性そのものが、疑問視されています。批評家たちは、森林保護計画など多くのオフセットプロジェクトはその影響を誇張しており、オフセットによって資金を調達した再生可能エネルギープロジェクトは、いずれにせよ建設された可能性が高いと主張しています。Googleが2022年に約300万トンのオフセットを購入したのは、その一例です。

Googleはその先を行くべく、排出量を直接削減し、効果が検証済みの炭素除去技術に投資することに重点を置く計画です。これらの技術は、より高価ですが、大気から二酸化炭素を確実に除去します。同社はすでに炭素除去市場開発基金に2億ドルを拠出し、複数の企業から炭素除去クレジットを調達しています。

Googleの転換は、より広範なトレンドと一致します。EasyJetやInterface Inc.などの企業も、オフセットに基づくカーボンニュートラルの主張を放棄し、SBTi(Science Based Targets initiative)から、より厳格な排出削減目標の検証を受けています。

完全なオフセットには欠陥があると考える専門家もいますが、彼らは気候変動目標を野心的に達成する上で、炭素除去の潜在的な役割を認めています。しかし、彼らは、排出削減が第一の焦点であり続けるべきだと強調しています。Googleの絶対的排出削減への新たなコミットメントは、この方向への前向きな一歩を意味します。

W.Media ( Hazel Moises 記者)より抄訳・転載

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