Keppelがダブリンのデータセンターへの電力供給で10年間のPPA

13.3MWのBallingcollig陸上風力発電所の全容量をカバー

Keppel DC REITは、Greencoat Renewables(Greencoat)と、アイルランドのダブリンにある2つのデータセンターに電力を供給するため、10年間の電力購入契約(PPA)を締結しました。

このPPAでは、Keppelがケリー州にあるGreencoatのBallingcollig陸上風力発電所の全発電容量を購入します。同風力発電所の年間発電量は、31.5GWhと見込まれています。

この風力発電容量は、Keppel DC Dublin 1およびKeppel DC Dublin 2のデータセンターで使用されます。Dublin 1拠点は、シティウェストビジネスキャンパスにあり、2000年に建設されました。同社は、2017年にDublin 2のサイトをDataplexから取得しました。

Keppel DC REIT(アイルランド)のカントリーマネージャーであるGary Watsonは、PPAを振り返って、次のように述べました。 「当社は、アイルランド産再生可能エネルギーを100%使用するという、2030年の目標を予定より5年早く達成できたことを嬉しく思います。公約を達成することで、お客様の持続可能性の目標達成に貢献し、お客様に選ばれるパートナーとして確固たる地位を築けると確信しています。」

両社は昨年4月、アイルランド・コーク県にあるGreencoatのBallybane風力発電所のフェーズ1から、年間67GWhの10年契約を締結しており、今回のPPAはアイルランド市場で2件目となります。

直近のPPAの締結により、2つのデータセンターの全容量が再生可能電力で賄われることになったとKeppelは主張しています。同社は昨年5月、アイルランドでMytilineos Energy & Metalsと14.28MWの太陽光発電に関する2件のPPAを締結しました。

これに先立つ2024年1月、アイルランドのデータセンター用送電網で利用可能な電力量への懸念が続くなか、ダブリンにある2つのデータセンターに蓄電池システムの構築を申請しました。

Schroders GreencoatのパートナーのPaul O’Donnellは、今回のPPAについて次のように述べています。 「Keppel DC REITとの2件目のPPAは、再生可能エネルギーの信頼できるプロバイダーとしての当社の地位をさらに強化し、パートナーの脱炭素化への取り組みを支援し、エネルギー転換を進めるものです。今後、再生可能エネルギーを利用したデータセンターは、経済発展の次の段階を実現する重要な産業となるでしょう。」

Greencoatは、39の完全所有または一部所有の再生可能エネルギー資産のポートフォリオを有し、その設備容量は1.5GWを超えています。同社によると、約540GWhの電力について6件のPPAを締結しており、平均契約期間は8年であるとのことです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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