AmazonがAIスタートアップ企業Anthropicに27.5億ドルを投資

40億ドルの買収計画の一部として、2回目の投資

Amazonが、AIスタートアップ企業のAnthropicに27億5000万ドルを追加投資しました。

同社がAnthropicに対して投資を行うのは2回目であり、Anthropicへ最大40億ドルの投資を行う計画の合意に基づいています。

2023年9月、Amazonは同社に対して12.5億ドルの初期投資を行い、少数株式を取得しました。Amazonは、Anthropicの主要なクラウドプロバイダーでもあり 、安全性の研究や将来の基盤モデルの開発といったミッションクリティカルなワークロードを担っています。

Anthropicが設立されたのは2021年のことで、立ち上げにはOpenAIの元研究担当部長であるDario Amodeiと、多くのOpenAIの元社員が参加しました。同社のAIモデルであるClaudeは、憲法AIにより訓練されています。憲法AIとは、「出力に対する判断を下すために一連の原則」を使用するシステムであり、Claudeが「有害または差別的な出力を避ける」ことに役立っています。人間が違法または非倫理的な活動に従事するのを助けるような出力などを避けます。

現在までに、Anthropicは10回にわたって合計76億ドルの資金を調達しています。2023年12月には、同社がさらなる資金調達へと乗り出すべく、交渉中であることが報じられました。7億5000万ドルを調達し、184億ドルの評価額を得ることを目標としています。

Amazonによると、Anthropicは将来のモデルを構築、訓練、展開するために、AWS TrainiumとInferentiaのチップを使用するとのことです。Anthropicは、AWSの顧客がAmazon Bedrock上で将来世代の基盤モデルへのアクセスできるよう、「長期的な貢献 」を行っています。

AWSのデータ・AI担当部長である Swami Sivasubramanian博士は、次のように述べています。「我々はAnthropicと共に、世界中のあらゆる規模の組織が、組織全体で高度な生成AIアプリケーションを展開するのを支援してきました。」

「生成AIが、我々の時代において最も変革的なテクノロジーとなる準備は整っています。Anthropicとの戦略的な協業は、我々の顧客の経験をさらに向上させると信じており、次に起こることが楽しみです。」

Anthropicに多額の投資を行ったクラウド企業はAmazonだけではありません。2022年後半、GoogleはAnthropicの株式の10%を3億ドルで取得し、2023年10月には5億ドルを追加投資しました。また、時期は不明ですが、さらに15億ドルを投資することを約束しています。

今週初めには、破綻した暗号通貨取引所FTXが、ATIC Third International Investment CompanyやJane Street Global Tradingを含む買い手コンソーシアムに、Anthropicの株式8億ドル相当を売却する取引を成立させたことが報じられています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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