
マイクロソフト、OpenAIとの契約更新により知的財産の独占権を失い、収益分配の上限が設定される
収益分配の支払いは、AGIの達成を条件としない仕組みへ
マイクロソフトとOpenAIは、両社のパートナーシップ契約の条件を改定し、両社間の収益分配契約を更新するとともに、マイクロソフトのIP(知的財産)独占権を撤廃しました。
マイクロソフトは引き続きOpenAIの「主要」クラウドプロバイダーであり続け、可能な限りOpenAIの製品をAzure上で優先的に提供していきますが、今後はOpenAIが「あらゆるクラウドプロバイダーを通じて、すべての製品を顧客に提供する」形になります。
OpenAIからマイクロソフトへの収益分配は「総額に上限が設けられる」ものの、2030年まで「OpenAIの技術進展とは独立して」継続されます。この収益分配の扱いおよびIP権利は、OpenAIが汎用人工知能(AGI)を達成するかどうかには依存しない形となります。
元の契約では、OpenAIがAGIの定義を決定できる立場にありました。しかしこの条項は2025年10月にOpenAIが営利目的の公益法人に移行した際に更新され、意思決定権は独立した専門家パネルへ移管されました。
マイクロソフトは今後、OpenAIに対して収益分配金を支払いません。
マイクロソフトとOpenAIは同一の声明で、以下のように述べています。「この修正によってパートナーシップは簡素化されますが、私たちが共に進めている事業は引き続き野心的なものです。GW規模の新たなデータセンター容量の拡張、次世代シリコンの共同開発、サイバーセキュリティの高度化に向けたAI活用などを通じて、私たちは世界中の人々や組織のためにAIを前進・拡大に向け、今後もパートナーシップを継続できることを楽しみにしています。」
マイクロソフトは2019年以降、OpenAIに130億ドル以上を投資しており、ChatGPTの需要拡大によりOpenAIが追加のコンピューティング資源を必要とするまでは唯一のコンピューティング資源提供者でした。
OpenAIの営利移行が完了したことを受けて、マイクロソフトの同社における持分32.5%は27%に減少しました。当時の評価額は約1,350億ドルとされています。
その後、OpenAIは1,220億ドル規模の資金調達ラウンドを完了し、評価額は8,250億ドルに達しました。同社は2026年だけで約140億ドルの損失を見込んでいますが、現在は月間20億ドルの収益を生み出しており、「AlphabetやMetaを含むインターネットおよびモバイル時代を築いた企業の4倍の速さで収益を伸ばしています」と主張しています。
先月、Amazon Web Services (AWS)とOpenAIの間で500億ドル規模の契約が締結されたことを受け、マイクロソフトは同契約がOpenAIとの独占契約条件に違反すると判断した場合、両社に対して法的措置を検討していると報じられました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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