
Keppel、シンガポールで浮体式データセンターの建設を開始
約25MWのプロジェクトは2028年に稼働予定 すでにハイパースケーラーの顧客を確保済み
Keppelは、シンガポールにおける浮体式データセンター(Floating Data Centre)プロジェクトの建設を開始しました。
同社は2026年第1四半期の業績発表の中で、浮体式データセンタープロジェクトの建設を開始したと述べています。
Keppelは2019年に、自社の浮体式データセンターパーク(FDCP)の構想検討を開始し、2023年に本プロジェクトの規制当局からの承認を取得しました。
同社の2025年年次報告書によると、この25MWのプロジェクトはKeppel Data Centre Fund IIによって資金提供されており、グローバルなハイパースケーラー向けに提供が決まっています。2028年に稼働予定です。
同報告書は次のように述べています。「この“初の試み”となるプロジェクトは、データセンターが直面することの多い土地、エネルギー、水の制約に対応するための、実用的かつスケーラブルなアプローチを示しています。」
また、Keppelの2025年環境報告書によると、このモジュール型の浮体式データセンター開発は、4階建てで、19.2MWの水上モジュールと陸上インフラで構成されます。約9,870平方メートル(106,240平方フィート)の陸地と、7,580平方メートル(81,590平方フィート)の海域を使用する計画で、冷却には海水が使用される予定です。
本プロジェクトは、シンガポールのLoyang Crescent25番地に設置される予定です。この工業用地は以前、石油会社Tollが所有していましたが、不動産会社CapitaLandに売却される予定です。CapitaLandとKeppelはいずれも、シンガポールの政府系ファンドTemasekを主要投資家としています。
複数の企業が浮体式データセンターのコンセプトを検討しています。
2014年に設立された米国のNautilus Data Technologiesは、カリフォルニア州ストックトンにおいて、6.5MW・20,000平方フィート(1,860平方メートル)のデータセンターを浮体式バージ(はしけ)の上に構築しました。同社は2021年にこの施設を稼働させましたが、データセンター運営のビジネスモデルから冷却インフラ重視へと事業転換したことに伴い、2024年11月に4,500万ドルで売却に出しています。
フランスのスタートアップ企業Denv-Rは、ナントにおいて小型のコンテナ型データセンターを浮体プラットフォーム上に設置しています。
今年3月には、日本企業のコンソーシアムが横浜沖で洋上浮体式データセンターを展開する実証プロジェクトを発表しました。コンテナ型データセンターは、太陽光発電およびバッテリー貯蔵設備とともに浮体式プラットフォーム上に設置され、これらの設備から電力が供給される予定です。
日本の海運大手である商船三井(MOL)は、英国発電船企業Kineticsおよび日立製作所と提携し、浮体式データセンタープラットフォームの開発を進めています。
Googleは2008年、沖合に係留した船舶上にデータセンターを設置し、波力エネルギーによる発電と海水による冷却を活用する構想の特許を出願しました。ただし、現在までに水上施設の展開には至っていません。
Keppel、2026年夏にSGP 9の建設開始へ
Keppelは、シンガポールにおけるKeppel DC SGP 9の建設を2026年半ばに開始する計画であると述べています。同社は今年初め、Genting Lane通りにあるKeppel Data Centre Campusにおける3件目のプロジェクトとして、この計画の土地使用許可の延長の承認を取得しました。
2025年初頭に完成したKDC SGP 7は、7階建てで延床面積186,610平方フィート(17,336平方メートル)です。8階建てのKDC SGP 8は、延床面積290,040平方フィート(26,945平方メートル)で、こちらも昨年初めに完成しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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