Tekcapital、オフグリッド型の地熱発電AIデータセンターを開発する企業を設立

「Vesari」と命名

英国の知的財産投資会社であるTekcapitalは、AI分野向けに地熱発電を活用したハイパースケールデータセンターの取得、開発、商業化を目的とするポートフォリオ企業を設立しました。

「Vesari」と名付けられた同社は、ハイパースケールAIコンピューティングを地熱発電設備と直接併設し、完全統合型のビハインド・ザ・メーター(敷地内発電所併設)構成で開発するデータセンターを支援していく方針です。

同社によると、このモデルは従来の電力網インフラから独立して運用されるよう設計されており、従来の地上光ファイバーネットワークの代わりに低軌道(LEO)衛星通信を利用する予定です。

Vesariは、11件の出願特許を保有する見込みです。同社のプロトタイプモデルでは、発電、冷却、コンピューティングのオーケストレーションおよび商業的な収益化を単一の運用フレームワークに統合した閉空間完結(クローズドループ)システムを構想しています。

同社はこのモデルの主な利点について、統合された各システム間の相互作用にあると説明しています。電力、冷却、コンピューティング、価格設定、電力利用の間で強力なフィードバックループを形成し、エネルギー効率、コンピューティングスループット、および収益の質を向上させることが期待できます。

Tekcapitalの完全子会社であるTekcapital Europeが同社の株式51%を保有し、Tekcapitalの会長であるGross氏が残る49%を保有します。Vesariの今後の事業運営に必要な資金の大部分は、Tekcapitalとは独立して調達される見込みです。

今回の立ち上げについて、TekcapitalのディレクターであるLouis Castroは、次のように述べています。「私たちは、Vesariの設立を発表できることを大変うれしく思います。私たちは、AI経済における決定的な制約となりつつあるのは半導体ではなく電力であると考えており、Vesariはその課題に対応するために設立されました。AIコンピューティングを地熱発電設備とビハインド・ザ・メーターで直接併設し、LEO衛星を通じて接続することで、Vesariが成功すればより効率的で、24時間365日カーボンフリーのコンピューティング能力を実現できると考えています。このリソースは、電力網の制約や電力価格の変動から独立しており、個人、地域社会、自治体の電気料金に影響を与ることはないはずです。」

今回の発表は、データセンター業界で拡大しているトレンドを反映したものです。ますます多くの企業が地熱発電を有力な電源候補として注目しています。世界最大規模のデータセンター事業者のいくつかは、すでに地熱発電由来の電力を調達する契約を締結しており、これにはGoogleMeta2件)、マイクロソフトAmazonが含まれます。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。