
メモリチップ不足でベアメタルクラウドがオンプレミスより低コストに ~NutanixのCEOが指摘
CEOは、この影響でより多くの企業がクラウドへ移行していると説明
エンタープライズ向けクラウドコンピューティング事業者 NutanixのCEOであるRajiv Ramaswamiは、継続的なサプライチェーンの問題により、多くの企業にとってオンプレミス環境を導入するよりも、クラウドベースのベアメタルサーバーを利用する方が経済的になってきていると述べています。
同氏はThe Registerのインタビューの中で、クラウド事業者はハードウェアを一括発注できるため、企業が自らハードウェアを購入して自社のオンプレミス環境やデータセンターに導入する場合よりも、より魅力的な価格でサーバーへのアクセスを提供できるようになったと説明しました。
これにより、これまでオンプレミス中心の戦略を取っていた顧客が、ハードウェアへアクセスがより速く、より低コストで実現できるクラウドベースのコンピューティングを採用するようになったとしています。これは、チップメーカーやサプライヤーが大口顧客を優先するため、ハイパースケーラーが他よりも先にハードウェアを入手できていることも背景にあります。
Alibaba(アリババ)のCEOであるEddie Wuも5月初め、「我々の顧客基盤の規模に加え、これまで積み重ねてきた設備投資の規模による経済効果」が、ハードウェア不足の状況において優位性になっていると指摘しました。この考え方は、メモリチップ不足について問われた米国のハイパースケーラーにも共通しています。
こうした利点がある一方で、Alibaba Cloudでさえ、新しいサーバーの導入コストがわずか1年前と比べて倍増しています。
RamaswamiはThe Registerとのインタビューで、メモリとストレージの価格上昇は供給不足が原因で来年にかけても続くと見込んでいると述べました。
さらに同氏は、「これは顧客にとって、慎重な計画と予算管理が必要になるということを意味する。顧客は価格と納期を見てサーバーを選択している」と付け加えました。
一方で、Ramaswamiは、オンプレミスのAIインフラはコストの予測可能性が容易になることから、顧客がオンプレミスを好む可能性があるとも指摘しています。
Nutanixは今週決算を発表し、年間経常収益(ARR)が前年比15%増の24億3000万ドルとなりました。四半期の売上高は7億310万ドルで、前年比10%増、平均契約期間は3.4年となっています。
先週、DCDはHuaweiの「Innovative Data Infrastructure Forum 2026」に参加しました。このイベントでは、主にオンプレミス導入を想定したエンタープライズ顧客をターゲットにした「AI向けフルスタックのデータインフラ提供」の発表が大きな注目を集めました。
DCDはHuaweiのデータストレージ製品ラインの社長であるYuan Yuanに対し、価格面の効率性を理由に顧客がクラウドベースのサーバーを選択する可能性について懸念があるかを尋ねました。
これに対してYuanは、オンプレミス導入には依然として可能性があると主張し、次のように述べました。「本気で自社にAIを導入するなら、プライバシーを守り、複雑な制御を行い、自社独自の価値を生み出すために、オンプレミスでAIスタックを構築することを考える必要があります。単にパブリックAIサービスを使うだけではなく、プライベートスタックが必要です。」
さらに同氏はDCDに対し、「ハードウェアメーカーとして、オンプレミス構築には非常に楽観的な見方をしています。もちろん、多くの顧客はAIの学習サービスやガバナンスサービス、活用のためにAIを利用するためにクラウドサービスを採用する必要があり、パブリッククラウドサービスを利用しています。しかし、規制要件やプライバシーの問題から、パブリッククラウドにデータを置くことが容易ではない顧客も依然として多く存在しています」と語りました。
Ramaswamiは、メモリチップ不足は今後1年ほど続く可能性が高いと見ていますが、これよりも長期化するとの見方もあります。SamsungやSK Hynixなどのメーカーは、この状況が2027年以降も続く可能性があると示唆しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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