
欧州のAetherコンソーシアム、フランス・ストラスブールに2か所のAIギガファクトリー建設を計画
実現すれば、初期段階で42MWを提供できる見込み
欧州企業で構成されるAether Infrastructureは、EC(European Commission :欧州委員会)が推進するAIギガファクトリー構想の一環として、フランスに2カ所のデータセンター建設を計画しています。
Aether Infrastructureは、「エネルギー、建設、クラウドコンピューティング、半導体、HPC、AIの各分野における欧州の主要企業」を結集した組織です。「欧州がAIインフラの設計、建設、電力供給、運用、拡張に必要なあらゆる専門知識を備えていることを実証する」という明確な目標を掲げています。
このコンソーシアムには、ハードウェア企業のSiPearlと2CRSiのほか、不動産会社のNhood、Dassault Systèmesが参加しています。
Aetherによると、現在フランス・ストラスブール地域にある2つの工業用地の買収について「極めて進展した段階の交渉」を行っているとのことです。10月末までに最初の拠点となるFR-SXB1の買収契約を締結する見込みで、2027年の開業を目指しています。2カ所目のデータセンター拠点であるFR-SXB2の買収は、年末までに完了する見通しです。
これら2つの拠点は、すでに送電網への接続および許認可を取得しており、初期段階で合計42MWの発電容量を提供する予定です。Aetherは2028年末までにさらに40MWの容量を確保し、最終的には各拠点の規模を400MWまで拡大することを目指しています。また、さらなる発電容量の確保するため、RTE(フランスの国営電力会社)に提案書を提出したと述べています。
データセンターの具体的な所在地は明らかにされていませんが、いずれもブラウンフィールド(既存工業用地)です。データセンターの建設はNhoodが主導し、不動産会社のDamthieu BardおよびEquansが支援を行います。
AIハードウェアは、サーバーメーカーの2CRSi、AI推論プラットフォームのAxelera AI、および半導体設計会社のSiPearlが供給します。エネルギー調達については、電力会社のÉS Group、施工はProjex、およびHaffner Energyが担当します。Aetherコンソーシアムは、これらのパートナーが「AIの成長とエネルギー転換をうまく両立できることを実証したい」と述べています。
SiPearlのCEO兼創業者であるPhilippe Nottonは、次のように述べています。「SiPearlの高性能プロセッサとAxelera AIのアクセラレータを、2CRSiの高密度サーバーに組み込むことで、最も要求の厳しいAIワークロードに対応できる完全なハードウェアソリューションを提供します。さらに、欧州のデジタルソブリンという付加価値も得られます。Aetherコンソーシアムにおいて積極的な役割を果たせることを大変嬉しく思います。これは、世界的なAI競争における欧州の重要な地位を改めて示すものです。」
Aetherのパートナー各社は、Grand Est地域(フランス北東部)政府やEurometropolis of Strasbourg(ストラスブールとその周辺地域の自治体)などの公的機関とも連携しています。
2CRSiの会長であり、このコンソーシアムの発起人であるAlain Wilmouthは、次のように述べています。「AIは、欧州の再工業化にとって歴史的な機会です。Aetherを通じて、欧州大陸には独自の戦略的インフラを構築するために必要な専門知識がすでにすべて備わっていることを示しています。」
Aetherは、200億ユーロ(228億ドル)規模のEUギガファクトリー・プロジェクトの候補の一つです。2025年2月に発表されたこの計画では、欧州大陸全域に3~5カ所の大規模スーパーコンピューティング・クラスターが建設され、それぞれに最新かつ最も複雑なモデルを学習させるためのAIチップ10万個が搭載される予定となっています。
その他のギガファクトリー候補には、Iliadが率いるフランスの企業連合や、オランダの企業Voltなどが名乗りを上げています。
本記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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