大きく進展するインドネシアのデータセンター計画

インドネシアのデータセンター市場はインターネットやSNSに対する需要の高まりを受けて、ここ数年で大きな成長を遂げています。

推定では約2,900万人のインターネットユーザーが新たに誕生しており、これがオンラインショッピングの37%の成長につながっています。

また政府の取り組みにより、デジタルインフラや国内の接続性向上のための成長がさらに加速しています。これらのことが、革新的なデータセンターソリューションのブームにつながっています。

こうした動きに目をつけたフランス政府は、財務省と金融機関を通じて、インドネシアの国家データセンタープロジェクトの実現可能性調査に1億9,000万米ドルを提供する予定です。

ジャカルタポストの報道によると、インドネシアの国家開発計画庁(Bappenas)は、フランスのエンジニアリング会社Sofrecom社が実施する調査の実施者としてヨーロッパの国名をあげています。この資金は輸出信用機関であるBpifrance Assurance Exportが保証しているようです。

在インドネシア・フランス大使館は、「本日、資金調達を可能にし、その方法を決定する金融プロトコルに署名したことで、重要な一歩を踏み出した」と発表しました。さらに、複数のフランス企業がこの研究プロジェクトの入札への参加に関心を示していると説明しています。

さらなるデータセンターの建設

約20社のデータセンター事業者が、インドネシアのバタム島にあるテクノロジーパークに算入する可能性を検討しています。

The Straits Timesの報道によるとジョコ・ウィドド大統領が同パークを経済特区(SEZ)として認定したことで、すでに1社のデータセンター事業者が契約を締結したとのことです。

Nongsa Digital Parkのシニア・エグゼクティブ・ディレクター マルコ・バーデリは、「ほとんどの企業が経済特区の実現を待ち望んでおり、今年の初めに話を始めたばかりでした」と述べています。

「すでに1社と契約し、現在は19社のデータセンター関係者との話し合いが様々な段階にあります」と彼は付け加えました。

さらにジャカルタ地域では、一般消費者、企業、政府の間でクラウドベースのサービスの導入が進んでいます。インドネシアには他にも、東南アジアで最も急成長しているスタートアップ企業が何社もあります。

TencentPrinceton Digital Group(PDG)などは、インドネシアにデータセンターを設置する計画を明らかにしています。最近ではTencent Cloudが、今年末までにインドネシアで2つ目のインターネットデータセンター(IDC)を開設する計画を発表しました。同社は4月に最初のIDCを開設しています。

PDGの22MWのデータセンターは、Jakarta Cibitung 2(JC2)と名付けられ、既存データセンターJC1と同じ19,550平米のキャンパス内に建設されます。この35MWの拡張キャンパスは、グローバルなクラウド企業や国内のインターネット企業やエンタープライズに対して比類のない拡張性、接続性、信頼性を提供するのに適しています。

Arizton Advisory and Intelligence社の調査によると、インドネシアのデータセンター市場規模は、技術導入や政府規制の利用拡大を背景に、2020年から2026年にかけて6%のCAGRで成長すると予想されています。

W.Media (Venkatesh G記者)より抄訳・転載

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