Alibaba Cloud,マルチゾーンインスタンスの可用性を99.995%へ
可用性99.99%を超える初の大手クラウドベンダー
Alibaba Cloudは、サービスレベル契約( SLA )の更新を発表しました。これは、同社の クラウド リージョン 内の複数の アベイラビリティゾーン に展開されたサービスに対し、99.995%の 可用性 を保証するものです。
ほんの僅かな値の分割?
Alibaba Cloudによると、クラウドリージョンにおける99.995%の可用性は、競合他社が提供する99.99%よりも優れていると言います。99.995%の可用性は、年間でおよそ26.5分のダウンタイムに相当します。一方99.99%は、年間52.6分のダウンタイムを許容します。従い、許容可能なダウンタイムは半分の時間に減少します。
クラウド大手は通常99.99%のSLAを約束していますが、これは複数のアベイラビリティゾーンにまたがるマルチインスタンスの展開時にのみ適用される点に注意が必要です。例えば、Microsoft Azureは単一インスタンスの仮想マシンに対しては99.9%のSLAを約束していますが、 Amazon Web Services(AWS)は単一のアベイラビリティゾーンに対してはSLAを提示していません。
Alibaba Cloudは、単一インスタンスの可用性を99.95%から99.975%に引き上げたことも発表しました。99.95%の可用性コミットメントは、これも2018年2月、同社によって初めて提供されました。
クラウドプロバイダーのダウンタイムの判断と報告に使用する方法が異なるため、クラウドプロバイダーのアップタイムを把握するのは難しい場合があります。更に、SLAは必ずしも信頼性と相関する訳ではなく、補償に結び付けられた単なる約束事です。しばしば、利用ユーザは技術的な証拠を添付し請求を行う検討が必要です。つまり、ユーザが検出しなかったダウンタイムについては補償されない可能性があります。
「さまざまな業界のITアプリケーションやインフラ環境がクラウドネイティブ・プラットフォームに移行する中、Alibaba Cloudは顧客がクラウド上で展開するビジネスに対し、更に高いレベルの可用性と信頼性を提供する責任を負っている。」と、Alibabaグループのパートナー企業であるAlibaba Cloud Intelligence Utility Productsの責任者を務めるJiangwei Jiang氏はこう述べています。
彼は次のようにも述べています。「我々の業界トップのクラウド可用性はSLAで成文化されており、そしてこれはAlibaba Cloudがあらゆる局面で顧客の成長をサポートする信頼できるパートナーとなる、という公約の一部です。」
Data Center Dynamics
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。