マイクロソフト、Azureの退出手数料に終止符
マイクロソフトは、ライバルのAWSとGoogle Cloudに続き、Azure Cloudから退出する顧客に対してデータ退出手数料を請求することを取りやめます。
同社は、2025年9月に施行されるEUデータ法を前に、3大クラウドプロバイダーの中で最後の動きとなります。
3月13日に公開されたブログ記事で、マイクロソフトは次のように述べています。「我々は、Azureからデータを移行する選択肢を含め、顧客の選択をサポートします。 」
「Azureは現在、インターネット経由でAzureインフラストラクチャからデータを取り出し、別のクラウドプロバイダーやオンプレミスのデータセンターに乗り換える場合、Azureを離れる顧客に無料のイグレスを提供しています。」
Azureのイグジットポリシーは、2024年1月に発表されたGoogleのものと同様で、クラウドプロバイダーからの完全な退出が必要となります。
プロバイダーから退出するには、転送開始予定日と退出予定のデータ量をAzureに通知する必要があります。ログに記録されてから、開始日から60日間の猶予があり、その後すべてのサブスクリプションをキャンセルしなければなりません。退会後、退会料金のクレジットを請求することができます。
マイクロソフトはブログの中でこう付け加えたました。「インターネットへのデータ転送料金の免除は、欧州データ法(European Data Act)にも合致しており、世界中のすべてのAzure顧客が、どのAzureリージョンからでもアクセス可能です。」
今月初め、AWSは顧客に対するデータ転送料金の一部を撤廃する同様の計画を発表しました。マイクロソフトや Google とは異なり、顧客は顧客としてAWSから完全に撤退する必要はないようですが、同様に厳格な承認プロセスがあり、移行完了まで60日しか猶予がありません。
今度のEUデータ法は、パブリックおよびプライベートのクラウド・コンピューティング・サービス・プロバイダーに対し、商業的、契約的、技術的、組織的なハードルなど、自社と競合するクラウド・サービス間の「効果的な切り替えの障害」を取り除くよう求めています。
クラウド・コンピューティング市場は、その反競争性に関していくつかの議論や調査が行われてきました。
英国の競争市場庁は、Ofcomが、顧客が複数のクラウド・サプライヤーを切り替えて利用することを困難にするいくつかの特徴(退出料、クラウド送還料、顧客が1つのプロバイダーだけを利用することを奨励するための割引など)を指摘した後、市場の調査を開始しました。
同様の現象は、ヨーロッパやアメリカでも見られます。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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