Covid-19危機の間は、人々を第一に
【原文著者】Rhonda Ascierto氏:vice president of research at Uptime Institute
データセンターは重要インフラとして認識され、運用スタッフは「必要不可欠」な存在と分類されています。自分自身と私たちに依存する人々の手助けをしましょう
データセンターの専門家は、極度のリスクや前例のない変化への対処に最も準備が出来ている先駆者と言えます。管理者は、信頼性の高い思考を持ち、プロセスと手順に基づいた行動をし、そして豊富かつ多様な専門知識を持っています。にも拘わらず、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の混乱は多くの指導者や管理者に負担をかけている状況です。
この危機的な状況の間、Uptime Instituteは、直近に行った協議やメンバー内での議論に基づき、指導者に向けてのいくつかのアドバイスを提供します。
People First(人々を第一に)
運用スタッフの健康状態を(肉体的にも精神的にも)最も重要視し、推奨される対応策に従い行動しましょう。
- 信頼できる情報を共有する。
情報はストレスを減らし、未知が引き起こす恐怖を軽減します。組織で発展する計画を定期的に共有してください。外部情報については、政府やその他の信頼できる情報源のみを使用してください(ソーシャルメディアや報道機関からの情報は鵜呑みにしない)。 - 個人的な義務を怠らない。
上級管理者は、必要があった場合に備えて、準備を整えておく必要があります。プライベートな短い休息を取り、否定的な考え方を避け、時間と優先事項を守るるために積極的に行動しましょう。これらのステップにより、上級管理職はより効果的かつ冷静な指導を行う事ができ、運用スタッフにとってより存在感や頼りになる存在になります。 - 重要産業の免除
世界の多くの地域で、移動や行動に対する制限が設けられており、一部の市民は自宅に閉じ込められています。特定の事業者は、運用スタッフの出社が許可されないことへの懸念を表明しています。しかし多くの政府は、制限措置を免除とする重要な職業や対象産業の一覧を持っています。ただデータセンター施設が一覧に載っていないことはよくあります。
2020年3月、米国政府はこれを明確にするために動きました。CISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は、ITおよびデータセンターは重要セクターであり、シェルターインプレイス(屋内退避命令)などの新型コロナ関連の制限措置から免除すると決定しました。免除は特に、多くのキーとなるエンジニアリング、運用、およびIT運用の役職者を対象としています。
また、英国政府の内閣府と教育省も現在、データインフラストラクチャ・セクターをクリティカル分類に指定しており、運用スタッフは制限措置から除外されています。詳細はこちら。英国の業界団体TechUKは、消毒や保守を行う請負業者についても特別に追加するよう働きかけを行っています。
その他の国の政府も、ITやデジタルインフラストラクチャのセクターを必要不可欠であると宣言し、データセンターや通信インフラの運用スタッフを制限対象から除外しています。外の地域では、運用スタッフは漠然としたガイドラインに基づいて出社し仕事をしています。一部の政府は、データセンター/デジタルインフラ/ IT /電気通信業界を免除対象として分類していませんが、重要または不可欠な業務を行う人々に対しては許可を与えています。現時点では、一部の国ではまだ業務上の制限は設けられてはいません。各国の状況を表にまとめました。(※注: 原文記事公開時点の情報)
これまでのところ、 Uptime Institute の世界各地のスタッフからは、「いかなる国においても、(健康かつ未感染の)データセンター運用スタッフが、サイトへの出勤制限を受けている事例はない」との報告を受けています。
行動
- 各地元当局に連絡し、免除対象ステータスを確認し、免除対象ステータスが明示されていない場合はロビー活動を依頼してください。
- スタッフとの雇用文書、そして可能なら、組織としてのCovid-19への対応計画と共に、サイトの運用スタッフ体制が準備出来ていることを確認します。
- 一部の国、あるいは州では、建設プロジェクトは免除対象と見なされています。それ以外でも、ルールは解釈によります。説明を求めましょう。
- データセンター運用の安定性に影響を与える可能性のあるプロジェクトを見極めましょう。可能であれば延期してください。
Data Center Dynamics
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