Covid-19の影響を理解する【DCD>NYC Virtualレポート】

この記事は、先日2020/3/31-4/2に開催されたDCD>ニューヨーク・バーチャルカンファレンスでのセッション内容の要約です。

Corning(コーニング)のMarlana Bosley氏は、進行中の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)パンデミックは建設プロジェクトを遅延させ、またサプライチェーンの動きを妨げているが、データセンター産業の長期的な影響で考えると、成長の一点に尽きるだろうと述べています。

2020年の第2四半期は新型コロナの影響を大きく受けるだろうが、今後の四半期にはセクターの回復が見られるだろうと言います。

当面の問題

「短期的には、業界は多くの障害に直面している。」とBosley氏は言います。「ここ数か月は厳しい状況であり、いつこの逆風の終息を迎えるかは現時点で全く見えてはいない。」

「データセンターへの出入りは常に困難ではあるが、これまで以上に厳しくなっている。一部のコロケーション事業者は、重要かつ必要不可欠な作業である場合を除き、データセンターへの立ち入りは不可であると発表している。従い、潜在顧客やベンダーが入館を許可されていないことで、現地視察が行えず、結果的にビジネススピードが低下してしまっている。」

アイルランド米国アラバマ州の Facebookサイトなどを始めとし、いくつかのデータセンター建設プロジェクトは凍結されています。「あるハイパースケーラーは請負業者を自宅に返した。」とBosley氏は言います。「そしてプロジェクトによっては、1,000名以上の請負業者に対し帰宅要請が出されるかもしれない。しかし、条例や制限措置は日々変動しており、今年の後半に与える影響はまだ見えない。」

「しかし、今はまだ起きていないことの方が多くあると言っても過言ではない。」

サプライチェーンにおいても同様の一時停止の可能性があるとBosley氏は言います。「製造の遅延の可能性、また特定の部品が調達されない、あるいは部品の発送が延長され始めると、業界に対し深刻な問題と遅延を引き起こす可能性がある。」

たとえば、「ある米国の電力会社は、コロナウイルスが供給ラインに影響を与えると発表し、すでに第1四半期の財務予測を下方修正した。そして、Uptime Instituteは、HVAC機器メーカーが混乱を起こす可能性があると指摘している。」

これにより、データセンター構築プロジェクトが遅れる可能性があり、「特に、リードタイムの​​延長が見られ始めた場合は、今年の終盤まで新規の建設が遅延する可能性がある。」

このような問題はデータセンター市場に影響を与えていますが、世界全体に渡る数多くのロックダウンにより、より広範に経済の混乱が起きています。現在のところ、モーガンスタンレー、ゴールドマンサックス、JPモルガンなどのアナリストは、第3四半期での米国経済の回復を期待しており、コーニングは業界の回復に基づく独自の予測を行っています。

「時期的には、第2四半期はデータセンター市場にとって活況を迎える四半期であり、そして、我々は四半期ごとに大幅な成長を見てきていた。」とBosley氏は述べています。「しかし、当初予想されていた第2四半期の成長は、今回のコロナ危機によって打ち消されてしまった。」

コーニング自身のデータでは、「第2四半期の調整可能なデータセンター市場への強い悪影響は、四半期ごとの成長でいうと、1月の15%成長から3月はマイナス10%成長へと低下する。」とBosleyは言います。「しかし、第3四半期に成長が戻り、そしてより強力な第4四半期でのV字回復を期待している。」

データセンター事業者は、「制限措置が解除されたら構築作業を強めていく計画だ、と声に出しており、もともと意図していた多くのプロジェクトを完了させようと考えている。制限措置の多くが解除されたら、おそらくその埋め合わせに倍の時間をかけることさえ計画している。」

しかし、Bosley氏は、「ある程度の回復は見込まれるものの、今年中の埋め合わせはできず、新型コロナウイルス影響の存続期間によっては2021年まで影響を及ぼす可能性がある。」と警告しました。

在宅(テレワーク、リモートワーク)でのビデオ会議やオンラインゲームの急増などを例に挙げ、すべては「データセンターへの需要の急増」と同様に起こっている、とBosley氏は言います。「このような需要の急増は良い場合も悪い場合もあるが、これは間違いなく、データセンターが予期していない需要をどのように処理し、それに応じた拡張方法を見極めるための負荷試験といえる。」

今後の展望

これらの短期的な課題を超えて、長期的には、「帯域幅の需要がかつてないほど高まる可能性がある」とBosley氏は言います。「データセンター・インフラが必要であることは、これまで以上に明らかになった。」

「生徒がGoogle Classroomなどの仮想サービスの利用を要求する、といった前例のない学校の閉鎖から、バーチャルなコロナウイルス追跡システムまで、さらにはPower BIを使ってコロナウイルスの更新情報を一般に通知する政府に至るまで…これらはすべて、データセンターにより実現されたサービスが、特に危機の最中において、社会を維持し続けるためにいかに重要であるかを示す一例です。」

これらのデジタルソリューションのいくつかはウイルスよりも長生きするだろう、とBosley氏。テレスクールや遠隔医療などの様々なサービスは、仮にソーシャルディスタンスの制限が解除された後でも人気を維持するであろうと期待されています。「これらのサービスすべては大量のデータを生成する。」と彼女は言います。「そして、それは私たちがサポートしなければならないほどの指数関数的成長を引き起こすでしょう。」

Data Center Dynamics

原文はこちら