ロシア政府、新型コロナ禍中でのストリーミング品質の低下を要求
ロシアの通信省は、インターネット関連企業に対し、ストリーミングサービスの映像品質を下げるように要求しました。
ヨーロッパでの同様の取り組みに続くこの動きは、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の感染拡大を受けて、ネットワークが前例のない緊張に直面していることに起因しています。
720pの生活
RBCの報告によると、 省庁長官のMaksut Shadaev氏が、ロシアのインターネット企業に対して、「ネットワーク上に投稿されたコンテンツの最適化」措置を講じるよう要請したと言います。ロシアの出版社は、彼が検索エンジンやインターネットポータルサイトを運営するRambler Group社に送信したレターを確認した、と伝えています。
Shadaev氏は、サイト上およびアプリケーション上での自動再生機能を無効にし、映像コンテンツの再生品質の最大レベルを制限することを提案しました。具体的にはモバイルアプリケーション上では映像品質を720pに制限、PC上では1080pに制限する、といった要求です。
尚、3月後半時点での、ロシア国内の有線インターネット利用は、ロシアが厳密な在宅指示を実施する前の新型コロナウイルス以前と比較して10〜30%程度増加したようです。
ネットワークプロバイダーが実際にどの程度緊張状態にあるか、およびストリーミング品質をどれだけ低下させれば状況が緩和されるのかは明らかではありません。しかし今年の前半に、EUは各プロバイダーに対し、サービス品質やビットレートの低下など、Netflix、YouTube、Amazon Prime Videoとともに、同様の措置を行うよう求めました。ソニーのプレイステーションやマイクロソフトのXboxなどのゲーム会社は、Akamai(アカマイ)のようなCDNのように、大容量のゲームのダウンロードをオフピーク時間にシフトしました。
「ロシアでは、トラフィックの問題はなく、国内ネットワークは過負荷になってはいない。映像品質を制限することは意味がない。」と、インターネット研究所のカレン・ガザリアン事務局長はRBCに語っています。
「通信省のこのような措置により、トラフィックが3分の1に減少する可能性があるが、インターネットは現時点で正常に機能しているため、ユーザはそれを感じないでしょう。」
Data Center Dynamics
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