Googleがデータセンター候補地としてフィンランドの土地を購入
すでに欧州最速のスーパーコンピューターが存在
Googleは、将来のデータセンター開発用にフィンランドのカヤーニとムホスに土地を取得しました。
この2,700万ユーロ(2,850万ドル)の取引により、Googleは4つの区画にまたがる1,400ヘクタールの土地を手に入れました。この土地は、国営の森林局Metsähallitusから取得されました。
ムホスはフィンランド北部の自治体で、カヤーニはその東にあるカイヌー県の町です。
カヤーニ市長のJari Tolonenは、「Googleをカヤーニに迎えることができて大変光栄です」とコメントしました。
「私たちのデータセンターのエコシステムはここ数年急速に成長しており、Googleのデジタルインフラ開発計画は、カヤーニ、カイヌー地方、そしてフィンランド北部・東部にとって再び非常に前向きな兆候です。カヤーニは、データセンターエコシステムの開発に多大な投資を行っており、Googleとの長期的かつ多様な協力関係の準備が整っています。」
カヤーニは、ヨーロッパで最も強力なスーパーコンピューターであるLumi、政府施設、Borealis data centerの本拠地です。この3つはすべて、カヤーニの古い製紙工場の跡地に設置されており、DCDは弊誌次号の取材で訪れました。
Googleの新しい土地区画はこの工場にはないですが、現在のフィンランドのデータセンターはハミナにある製紙工場を改造して建設されています。そこでは、既存のインフラを活用して冷却に海水を利用しています。
5月、Googleはこの場所に10億ユーロ(約10億5500万円)の拡張工事を行うことを発表し、フィンランドにおけるGoogleの投資総額は45億ユーロ以上に達しました。来年からは、このデータセンターが近隣地域の熱需要の80%を賄うことになります。
Google・フィンランドのカントリーディレクターであるAntti Järvinenは、次のように述べました。「10年以上にわたり、フィンランドのハミナはGoogleのデータセンターの拠点であり、私たちはフィンランドの成長するデジタルへの野望を支援することに専念しています。」
「カヤーニとムホスにある用地の開発について最終的な投資決定がなされる前であっても、私たちは地域経済と天然資源の長期的な健全性を支援する計画について、地元や国の利害関係者と緊密に協議を重ねています。これは我々の長いプロセスのうちの第一歩です。」
土地を取得したからといって、同社がそこにデータセンターを建設することが確実というわけではありません。Googleは過去に土地をバンクし、将来的に転売して別の場所で開発したことがあります。
フィンランドのペッテリ・オルポ首相は、次のようにコメントしました。「Googleの発表を大変嬉しく思います。この買収は、将来起こりうる投資のための基盤を築くと同時に、フィンランドが投資にとって興味深く安全な国として確立できたという明確なメッセージを送るものです。政府の改革は、フィンランドを投資にとってさらに魅力的な国にすることを目的としており、懸命な努力の結果、フィンランドは正しい道を歩めています。」
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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