Areim、低炭素社会を促進するデータセンター「EcoDataCenter」買収
環境保全を促進するデータセンター
不動産開発会社Areimは、環境へ好影響を与える世界初のデータセンター建設を目指す北欧企業EcoDataCenter社を買収したと発表しました。Areim不動産投資ファンドによると、総額2億クローネ(約25億円)の株式を購入することにより、同社株の過半数を取得したとのことです。
Areimの創業者であるLeif Andersson氏は
「EcoDataCenter社との提携は、急速に拡大し、今後も大きく成長していく可能性を秘めたデータセンター業界へ私たちが参入したことを意味します。専門知識を共有し合うことで、スウェーデンの不動産市場における新たな投資セグメントを創出することにつながります。」
と語りました。
EcoDataCenter社の最初のデータセンター施設はスウェーデン中部ファロンにあり、完成してからまだ数ヶ月しか経っていません。そのデータセンターは再生可能エネルギーを動力源としており、排気された熱は、地域の暖房システムへと再活用されています。
炭素を有効活用
EcoDataCenter社は、地域の電力会社 Falu Energi&Vatten およびデータセンター事業者のEcoDC ABとの合弁会社として設立され、「実質的な二酸化炭素排出量がマイナス」となるように設計された、エネルギー効率の高いデータセンターを構築しました。
最初のプロジェクトは、銅鉱山で有名だった静かなスウェーデンの町ファルンにあります。当初の計画では、3ヶ所の建物と18MWの総電力容量が想定されており、現時点では、まずは2MW分の容量が今後数ヶ月で稼働されることとなります。
この施設は、 PUE 値1.15、 LEED によるPlatinum認定資格、および、Tier IVの高い信頼性を約束しています。カスタム冷却システムを特徴としており、屋根には花を一面に植えることで徐熱をサポートします。
EcoDataCenter社の今後の方向性は、Areimによって定められることになります。Areimは、スウェーデンのみではなくグローバル市場への機関投資家という側面も持ちます。
EcoDataCenterの取締役会長であるLars Thunellは次のように述べています。
「EcoDataCenter社は、Areimと協力し、北欧諸国への事業展開に関心を持つグローバル企業のために、環境に配慮した魅力的な選択肢を作り出すことができます。
同様に、このパートナーシップによって、私たちは大きな財力も手にしました。既に存在している大規模データセンターを買収し、統合していくことで、低炭素社会の実現を促進していく環境に優しいデータセンターというコンセプトを広めていくことができます」
Lars Schedin氏は、今年の年始にもDCDの取材に対して、
すでに同様の設計仕様のデータセンターにも着手しており、2019年春には、6〜7MW程度の電力容量を備えた第2のサイト建設を開始できると語っていました。
– Data Center Dynamics
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