ワシントン州クインシー市、マイクロソフト出資の水処理施設を開設
マイクロソフトの協力を得て建設された、米国ワシントン州クインシー市の水処理施設「Quincy Water Reuse Utility(QWRU)」が6月30日にオープンします。 iFiber One Newsによると、この施設は主にマイクロソフトのデータセンターに水を供給し、年間で住民5,450人分に相当する最大3億9,000万ガロンの水を節約するといいます。
冷却水
QWRUは、クインシー市で長年運営されているマイクロソフトのデータセンターの冷却水を処理し、リサイクルします。これにより、クインシー市は市民が飲める井戸水の確保ができるようになります。
この施設には10の水処理施設があり、そこではサイトからの排水を取り込み、浄化処理が行われ、ウエストクインシーにある270エーカーのキャンパス内データセンターで再利用されます。
このプロジェクトの資金の大半はマイクロソフトが提供し、また州政府や連邦政府も支援を行っています。
当初「Reuse Wastewater Central Facility」と名付けられていたこのプロジェクトは、マイクロソフト・データセンターからの排水がミネラルで既存の処理場を詰まらせていると市のエコロジー局が指摘したことから始まりました。
「マイクロソフトは良いパートナーだ」と市の行政官パット・ヘイリー氏は10月にDCDに対しこう語り、そして、新施設はデータセンターの冷却水の吹き返しで出てくる処理水のために特別に設計されたもので、他の水処理システムには送られないと説明していました。
現在クインシー市の水の約10%は、地元のデータセンターで使用されています。クインシー市のデータセンターでは通常、水を冷却システムで4〜5回循環させてから処理の為に市に戻しています。データセンターでは蒸発冷却により水が失われ、処理プラントでもろ過の過程で水が失われます。そのため、新しい処理場では水を補充する必要がありますが、これは飲用水である必要はなく、近くの運河からの都市用水や工業用水でもよいのです。
この施設は全体で数千万円の費用がかかると言われていますが、マイクロソフトの支援がなければ、市にはこのような余裕はなかったでしょう。
クインシー市には、他にもSabey、Intuit、Vantage、Yahooなどのデータセンターがありますが、これらの企業も料金を負担すれば、この浄水場に参加できるのではないかとDCDは理解しています。
Data Center Dynamics
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