ExxonMobilと Intelがデータセンター液体冷却技術開発で提携

米国の石油・ガス大手、ExxonMobilがIntelと協力し、データセンター向けの新液冷技術を開発しています。

この提携は、 データセンターのエネルギー効率を向上させ、排出量を削減することを目的としており、 エネルギー効率に優れた冷却液ソリューションの設計、テスト、研究、共同開発が行われます。 冷却液には、 Intelのx86アーキテクチャを採用したシステムが使用される予定です。

ExxonMobilがIntelのパートナーシップは、データセンターの持続可能性を促進するものです。

近年、液体冷却技術は、データセンター運営者にとって、従来の空冷方式に代わる現実的な選択肢となっています。AIやその他の電力を大量消費する、ワークロードに使用される高密度ラックは、従来のモデルよりも多くの熱を発生させるためです。

ExxonMobilは、10月にデータセンター冷却液市場への参入を発表しており、Intelの協力を得て製品ラインのさらなる開発を計画しています。

同社の副社長、Sarah Horneは次のように述べています。「ExxonMobilが液体冷却技術における実績ある専門知識と、Intelがコンピューティング技術業界を長年リードしてきたリーダーシップを融合させることで、業界全体に対する液体冷却技術の導入と受け入れを促進させるでしょう。」

液体冷却技術にはいくつかの種類があり、今回ExxonMobilが開発しているような誘電体(非導電性)流体に、 IT機器を浸す「液浸冷却」方式が存在します。CastrolやShellなど他の石油会社も、同様の製品ラインでデータセンター冷却に参入しています。

ExxonMobilは、自社の冷却液は空冷方式と比較してIT機器の総所有コストを最大40%削減でき、また施設の電力使用効率 (PUE) も向上させると主張しています。

同社は、化石燃料生産大手のイメージを払拭し、環境に配慮した企業としての地位を確立しようとしている一方で、化石燃料の生産拡大への投資を続けています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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