シュナイダー、Iceotope液冷採用のエッジコンテナデータセンターを発表

シュナイダーエレクトリックが、IceotopeのKu:l 2液冷システムを組み込んだプレハブ式のエッジデータセンターを発表しました。

シングルラック構成のEcoStruxure モジュラー型データセンター は、20フィートのISO輸送コンテナ内に収容され、標準で60kWまでサポートし、カスタマイズにより最大336kWまで拡張可能です。シュナイダーは、このシステムに関し1.15以下の PUE (電力使用効率)を約束しており、1.03まで下げることが可能であるとしています。

すぐに使える

シュナイダーのEcoStruxureモジュール型製品群のこの新ユニットは、最もCPUやGPUを多用するハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)のエッジアプリケーションに対応し、データセンターの外、あるいは屋外の過酷な遠隔環境に設置することができます。Schneiderによると、この製品は、産業製造現場や自動車工場のほか、通信、軍事、鉱業、石油・ガスなどでの用途を対象としています。

システムには、液冷ラック「Schneider NetShelter」と、IT機器が収容されたトレイに冷却液を循環させるシャーシレベルの冷却システム「Iceotope Ku:l 2」が含まれます。また、80kWのGalaxy VS三相UPS、バッテリーバックアップ、防火装置、統合型排熱装置、冗長化された冷却装置も搭載されています。

コンテナは、温湿度を保つために密閉されており、埃や侵入者を防ぐこともできます。このコンテナはAvnetによって構築されており、Schneider EcoStruxure ITソフトウェアによる遠隔監視・管理にも対応しています。

シュナイダーは、液冷システムの一般的なメリットとして、ファンなどのエアハンドリング装置が不要になり、エネルギー使用量の削減、信頼性の向上、あるいはメンテナンスの軽減を挙げています。IT担当者にとっては、液体循環システムを管理する必要がある一方で、定期的なアップグレードや交換が必要であった電気機械装置の数を減らすことに繋がります。

シュナイダーエレクトリックのCTOオフィスプログラムディレクターであるロバート・バンガー氏は次のように述べています。「今日、ほとんど全てのITアプリケーションで、最もパワフルなCPUやGPUに対する需要が高まる一方で、スペースに対する競争は急激に激しくなってきている」

「この新しいオールインワンの液冷式プレハブ・データセンター・モジュールは、コンパクトで安全な専用エッジ環境に計算集約型の処理能力を導入したいというニーズに応え、最短6週間でほとんどの場所に導入することができる」

シュナイダーエレクトリックは、2019年末にIceotopeベースの液冷ラックを発表しました。それ以降、モジュラー型のエッジ向け製品ラインアップを拡大しています。例えば、頑丈なRシリーズを欧州で発表し、今年5月にはオフィス環境に適した43Uのユニットを発表しています。

Data Center Dynamics

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