ArmスパコンOokamiがニューヨーク州立大学ストーニーブルック校に導入
世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」と同じプロセッサを使用
ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校のInstitute for Advanced Computational Science(高度計算科学研究所)は、新たに「Ookami」スーパーコンピュータを導入しました。
このシステムは、世界最速のスーパーコンピュータ「富岳」に搭載されている富士通A64FX Armベースのプロセッサを使用しています。
日本語で「狼」
「このシステムは、プログラム可能性、パフォーマンス、効率性に関し、ほぼ魔法のような組み合わせを持ち、科学、工学あるいは産業といった多くの分野で計算研究を変革する可能性がある」応用数学・統計学の教授兼IACSのディレクターを務めるRobert Harrison氏はこのように述べています。
「スパコン Ookami は、全国の学界や産業界の研究者のためのリソースです。これを使うことで、高性能アプリケーションの将来に大きな影響を与える可能性がある新たなコンピューティングテクノロジーを切り開くための扉が開かれるだろう」
HPE Apollo 80システムも、HPEのCray ClusterStor E1000ストレージシステムも使用しており、IACSおよびバッファロー大学の計算研究センターとのパートナーシップの一環として実施されています。Ookamiもまた、アメリカ国立科学財団の Office of Advanced Cyberinfrastructure(OAC)からの財政的なサポートを受けています。
また、システム用の高性能Linuxクラスターの構築や、管理の複雑さを軽減するために、Bright Computing社のCluster Managerソフトウェアが使用されます。
Bright社のアライアンス部門VPのLee Carter氏は、次のように述べています。「Bright Computingは、最先端スーパーコンピュータでCrayと協力してきた長い歴史がある。HPEとの新たな融合の下、これを継続できることを嬉しく思う」
「当社のエンジニアは、富士通のA64FXベースの開発チームと緊密に連携して、Bright ClusterManagerが従来のIntelベースのサーバを管理するのと同じ方法でHPEApollo80などのA64FXベースのシステムをシームレスに管理できるようにした。我々は、大切なお客様であるStony Brookのために、これらすべてのテクノロジーの統合に関し、貢献できることを誇りに思う」
A64FXは、HPCを念頭に作られたArmV8-A命令セットアーキテクチャの開発であるスケーラブル・ベクトル拡張(SVE)を採用した最初のCPUです。SVEは、128ビット刻みで128ビットから2048ビットまで可変するベクトル長をサポートします。CPU設計者は、特定のベクトル長を指定するのではなく、アプリケーションや市場に合わせた最適なベクトル長を選択できます。これにより、エクサスケールコンピューティングに注力し、A64FXの設計ができるようになります。
Data Center Dynamics
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