さくらインターネットが一年間で1万台のGPU購入を検討

北海道の石狩データセンターを拡張、新ハードウェアに対応

日本のデータセンターおよびクラウド企業、さくらインターネットが、数万台のGPUの調達を検討しています。

Bloombergの報道によると、大阪を拠点とするさくらインターネットの創業者である田中邦裕氏は、増大する需要に対応するため、年間約1万台のNvidia GPUを購入する方向で協議を進めているとのことです。

同氏はインタビューの中で、「現在の需要を快適に処理するためには、5万から10万個のNvidia GPUが必要です。現在のペースで需要が高まれば、10年後には100万個のGPUが必要になるでしょう」と述べました。

さくらインターネットは、1996年に設立されたテクノロジー企業です。ITM、Sakura Mobile、さくらのクラウド、ゲヒルン、BitStar、Prunus、BBSakuraなどの子会社を通じ、通信、データセンター、ソフトウェア、サイバーサービスを数多く提供しています。

同社は石狩で大規模なデータセンターキャンパスを運営しています。50,000平方メートルの敷地には、5つのビルに6,800ラックが収容できます。最初の2棟は2011年に完成し、3棟目は2016年に稼動しました。

同社はまた、東京(東新宿、西新宿、代官山)と大阪(堂島)でも施設を運営しています。IT企業のテリロジーホールディングスと共に、2017年に設立されたデータセンターおよびクラウドサービス部門であるITManageユニットも、横浜に340ラックのサイトを所有しています。

Bloombergによると、同社は北海道に別のデータセンターを建設中で、2027年の稼働開始時には約10,800基のNvidia GPUが設置される予定だとのことです。

さくらインターネットは、2016年からGPUリソースサービスを提供しています。1月にはGPUをベースとした生成AIクラウドサービス「High Firepower」の提供を開始しました。

同社は8月、石狩事業所に約2,000台のNvidia H100 Tensor Core GPUを導入するプロジェクトを完了し、2027年12月末までにさらに8,000台を導入する計画を発表しました。先月には、この8,000個に先立ち、12月までにさらに800個のH100を導入すると発表しました。同社はHGX B200も発注しています。

GPUの配備に対応するため、さくらは夏に北海道石狩市にある石狩事業所向けにコンテナ型データセンター2棟に投資すると発表しました。1つ目は2025年11月までに、2つ目は2026年11月までに納入される予定です。

さくらは今月初め、GPUクラウドを日本およびアジア全域のEquinixのIBXデータセンターに展開することも発表しました。詳細は明らかにされていません。Equinixは大阪に4カ所、東京に14か所の施設を持ちます。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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