GIGABYTE がサーバ事業部門をスピンオフ、子会社「Giga Computing」に改名

新子会社はデータセンター市場をターゲットに

台湾のOEMメーカーGIGABYTEは、サーバー事業部門を独立させ、データセンターに特化した完全子会社「Giga Computing」を設立しました。

プレスリリースによると、この動きは「GIGABYTEブランドを活用し、サーバー事業の成長とイノベーションを推進する」ものであるとされています。Giga Computingはサーバーとサーバー用マザーボードの開発・販売に注力し、GIGABYTEはGPU、ノートパソコン、デスクトップパソコン、およびその他のPCコンポーネントなどの民生機器に集中するとしています。

この子会社の時価総額は833,600,000台湾ドル(約27.2百万米ドル)と推定されます。今回の動きに伴い、GIGABYTEはGiga Computingの普通株式83,360,000株を1株あたりNT$10で取得することになります。

プレスリリースによると、今回の分割が顧客に与える影響はなく、また、「親会社の日常業務および財務業務への影響」もなく、通常通りの業務が期待できるとしています。

Giga ComputingのCEOであるDaniel Hou氏は、次のように述べています。「GIGABYTEは、業績を向上させ、株主の皆様に大きな価値を還元するために、変革を進めてきました。これは我々の長期計画の延長線上にあるもので、我々の企業向けソリューションがより市場の力に反応し、様々な市場により適した製品を提供できるようにするためのものです」

「社名は変わっても、我々はこれまで通り事業を継続し、お客様ともこれまで通りの関係を保ち、多様な製品ポートフォリオを提供する当社の定評あるサーバー事業部門に大きな期待を寄せていただけることでしょう。今回の発表は、お客様、従業員、株主のために長期的な価値を創造するという当社のコミットメントを証明するものだと考えています」

GIGABYTEは、今回の分社化により、両社はより効率的かつ機敏に資本と資源を配分し、コアコンピタンス、新興市場、高成長のビジネス機会に集中することが可能になるとしています。同社はこの動きを「単なるグループ再編」と表現しており、子会社を売却する現時点での意向は明言していません。

2021年の年次決算報告で、GIGABYTEは収益を〜40億ドルとしていますが、このうち同社のサーバー事業からの収益は〜25%に過ぎません。2022年のIDCサーバー市場シェア分析と比較すると、Giga ComputingはSupermicroのサーバー事業(25億ドル)の約3分の1の規模であることが分かります。

Giga Computingは小規模なOEMながら、昨年初めにHPCやAIトレーニング向けの液冷ユニット2機種をリリースし、ニッチ分野を切り開いています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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