オランダ警察、海賊版IPTVを摘発

海賊版のインターネットプロトコルテレビ(IPTV)事業者が、オランダの財政警察によって取り締まられました。

このIPTVの運営会社名は公表されていませんが、分析支援で捜査に協力したEuropolによると、このサービスは欧州全域で100万人以上の利用者を抱えていたと話しています。

オランダの海賊対策団体BREINは、5月23日にアムステルダム、アルメール、エンスヘデ、ハーグ、デンヘルダーのオランダ全土で行われた一連の奇襲作戦により、この海賊行為を鎮圧し、数十万世帯のテレビを落としたと話しています。

IPTVサービスは、オランダのデン・ヘルダーにあるデータセンターで運用されていた模様です。具体的なデータセンターの情報については明らかにされていませんが、デン・ヘルダーにオフィスを構えるコロケーションプロバイダーのGlobe DataCenterはこの頃にオフラインになり、また、Noordhollands Dagbladはこの事件の報道にGlobe DataCenterの建屋の画像を掲載しています。

本稿執筆時点でも、Globe社のウェブサイトはアクセスできない状態になっています。

BREINのディレクターであるTim Kuik氏は、「今回の事件は、オランダの財政警察FIODとオランダ検察による、オランダにおけるデジタル海賊行為に関する過去最大の犯罪捜査である」と述べています。

「違法なIPTVは、映画、シリーズ物、テレビ、スポーツ放送を合法的に提供するための最も深刻な脅威です。この事件は、オランダやその他の地域で違法なIPTVの契約を大規模に販売している犯罪組織に関するものです。オランダ国内だけで数千万ユーロの損害賠償が発生します」

BREINは、関係する権利者の代理人として刑事告訴を行う予定です。

なお、現在までに4名が逮捕され、企業や住宅の家宅捜索が行われ、車、パソコン、銀行口座、現金などが没収されています。

IPTVサービスは、10,000以上のテレビチャンネル、Disney+やNetflixの15,000のオンデマンド映画やテレビ番組の視聴に月額約10ユーロ(10.77ドル)を請求していました。同組織はまた、オンラインと実店舗の両方でサードパーティー販売業者への供給も行っていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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