2022年のハイパースケールとエンタープライズ系IT支出は9%増、通信事業者の設備投資は減少

ハイパースケール企業の資本支出額が2022年に9%増加したことが、Synergy Researchの調べで明らかになりました。

また、エンタープライズ企業も同様に、ITインフラへの 投資額は9%増加しました。しかし、通信事業者の設備投資額は4%ほど減少しました。

これらの3つのグループ全体で見ると、2022年のインフラへの支出は7000億ドルに達しています。このうちハイパースケール企業が占める割合は、2016年のわずか13パーセントから29パーセントにまで上昇しました。Synergy社は、Amazon、Google、Facebook、Microsoft、Apple、Alibaba、ByteDanceなど19社をハイパースケールとしてカウントしています。

エンタープライズ企業も29%を占めていますが、但し、2016年も29%であり、伸びが少ないことがわかります。また、通信事業者のシェアは2016年の58%から2022年には42%に低下しましたが、年間の支出額が大きかったのは、China Mobile、Deutsche Telekom、Verizon、AT&T、NTT、China Telecomでした。

この6年間で、ハイパースケールの設備投資は年平均で20%増加し、エンタープライズITの支出は平均6%、通信事業者の設備投資は横ばいとなっています。全体としては、2016年以降、支出は年平均6%増加しています。

「ハイパースケールオペレーターにとっては、クラウドサービスのブームとその他のデジタルサービスの継続的な成長が、継続的な支出の伸びをけん引している」と、SynergyのチーフアナリストであるJohn Dinsdale氏は述べています。「エンタープライズの状況は、より複雑だ。ホスティングとクラウドのコラボレーションは、ネットワーク・セキュリティと同様に、長期的な成長の原動力となっている」

「前者はサプライチェーンの問題によるコスト増に助けられ、ASPの上昇という形で転嫁されている。機器ベンダーやソフトウェアベンダーにとって朗報なのは、ITインフラ支出全体が今後5年間にわたって安定的に成長し続けるということだ」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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