光ケーブルの切断事故で米バージニア州の有権者登録システムが停止

今度はバージニア州で障害発生

米国バージニア州の光ファイバケーブルが道路工事中に誤って切断され、州のオンライン有権者登録システムが数時間停止する事故が発生しました。

11月の総選挙前に人々が登録できた最終日に起きたこの事件は、 The Lawyers’ Committee for Civil Rights Under Law(弁護士委員会)からの訴訟につながりました。 米国のCivil Rights Organization(公民権団体)は、障害があったことで有権者登録期限を48時間延長する必要があると述べています。

1本の光ケーブル

月曜日に、国道10号線沿いの下水道拡張の作業中に、建設作業員が誤って地下のベライゾンが管理する光ファイバケーブルを切断してしまいました。ケーブルは州のWebサイトにITサービスを提供するVirginia Information Technologies Agency(VITA)の本部であるCommonwealth Enterprise Solutions Centerに接続されていました。

VITAは声明のなかで次のように述べています。「複数の連邦機関のデータ回線と仮想プライベートネットワーク(VPN)接続が停止しました。現在エンジニアが復旧に向けた対応を行っています。チームは、道路脇で行われていた公共工事の関連作業の際に、光ファイバケーブルが不注意で切断された事実を知りました」

切断事故は月曜日の夜に発生し、現地時間午後3時45分にサービスは再開されましたが、あいにく今回の停止は、州が登録を促すための大規模な広報活動を行い、多くの市民が投票登録を行おうとしていた日に起こりました。

今月は、トランスの落下により6本の光ファイバケーブルが押しつぶされたことでコネチカット州で有権者登録システムがダウンし、またペンシルベニア州では機器の故障による40時間の停電が発生しました。バージニア州のケースとは異なり、いずれも有権者登録までの十分な時間の猶予があったため大きな問題にはなりませんでした。

今回は、投票締め切りに近づいていたことで、多くの人々は登録の延長を要求しました。「救済措置がなければ、2020年10月13日にオンラインから有権者登録を試み、自身の過失によらず投票できなかった有権者は、次の選挙で完全に権利を剥奪されるだろう」と弁護士委員会の訴訟ではこのように述べています。

バージニア州議会代表団の民主党員は72時間の延長を要求しました。期限延長を決定できるのは裁判所だけですが、まだその判断はなされていません。このような事故に前例がないわけではありません。2016年には、登録期限直前にアクセスが急増しサイトをダウンさせたこともありました、しかしその際の訴訟では裁判所が48時間の延長を認めました。

バージニア州は、世界で最もデータセンターが集中している場所です。世界中のインターネットの70%は、バージニア州北部から流れていると考えられています。

Data Center Dynamics

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