OVHcloud、データセンターの火災研究ラボの設置を約束、再稼働に関する更新情報を提供

3月10日にストラスブールのSBG2データセンターが全焼した火災事故を受け、フランスのクラウドサービスプロバイダーOVHcloudは、データセンターの火災研究ラボを設立すると発表しました。

OVHcloudは現在、サーバからの顧客データの復元作業に引き続き取り組んでいます。同社は、接続されていないバッテリー室での小規模な火災の発生後、隣接するSBG1データセンターの再開を断念しました。OpenCloudとVMwareに基づくパブリック及びプライベートクラウドサービスについては、SBG3、SBG4施設で数日中に再構築が行われます。OVHcloudの創設者Octave Klaba氏は3/22に公開した更新動画でこのように説明をしています。

Klaba氏「このような事故は誰も望んでいない」

火災の根本原因については、警察、保険、および個別の専門家らが現在調査を進めている段階で、結論が出るまでには数か月程度かかるが、判明次第公表する、とKlaba氏は説明しています。先日、彼はUPSが最初の火災時に燃えていたという状況についてコメントをしていました。

Klaba氏は、異なる防火・消火基準について言及しています。これは国ごとに異なり、更にはデータセンター内でも部屋に機械設備と電子設備のどちらが設置されているかによって異なると述べています。そして彼は、OVHcloudは今後すべての同社データセンターを「オーバーセキュア」にし、データセンター内での火災処理を進化させるためのラボ(研究所)を設立し、その結果を業界内で共有すると約束しました。

「標準がどうであれ、Michel (※OVHcloudの現CEO)とともに、すべてのデータセンターをオーバーセキュアにすることにした」とKlaba氏は述べています。「更に、我々はラボを作り、さまざまな種類の部屋で火がどのように進行するのかをテストし確認し、すべての部屋で消火するための最良の方法を見つけたいと思う。このラボでの結論を業界内全てに共有したいと思う、なぜなら、データセンターでこの種のインシデントの発生を誰も望んでいないからだ」

すべてのサーバを再稼働させる

「金曜日にSBG1で小さな火災が発生し、使っていない部屋から煙が出た。今のところSBG1は再開しない判断をした」とKlaba氏は述べています。ルームA~DにあったサーバはSBG4データセンターに移設され、ルームEのサーバは「Croix工場」にて再構築され、ラックに収容後、RoubaixやGravelinesのデータセンターに発送されます。

OVHcloudは、現時点での計画では、水曜日にSBG4を再起動し、SBG1のルームAからDまでの全サーバは金曜日までに稼働させるとしています。

これにより、5つのフロアと600ラックを擁する、サイト内最大の残存データセンターであるSBG3が残る、とKlaba氏は言います。これらのうち、100ラックはOpenStackパブリッククラウドをサポートし、次の100ラックはホステッドプライベートクラウド用のVMwareが実行され、400ラックはベアメタルインスタンスを収容します。

「ベアメタルは非常に順調に進んでいる。ラックごとに行い、すべてのサーバを再稼働させている」とKlaba氏は述べています。OpenStackパブリッククラウドについては、OVHcloudはPCSパブリッククラウドの大部分を再稼働させ、3/22にはSBG3のすべてのPCIインスタンスを再稼働できると予測しています。

焼失したSBG2データセンターで、OVHcloudのバックアップストレージオプションを選択していた顧客については、データが近いうちに復元される望みがあります。「SBG2でバックアップを取っていたお客様の30%については、我々はデータを持っており、OVHcloudバックアップサービスの利用を決定したお客様のすべてのVPSとPCIを再稼働させていく。この作業は今週中に行われる」

VMware vSphereに基づくホステッドプライベートクラウドについては、お客様は、すべての仮想マシンを管理するための情報が含まれるクラスターが再構築されるまで待つ必要があります。「クラスターを再構築し、すべてのVMの再起動に向けて取り組んでいる」Klaba氏は、vSphereプライベートクラウド利用顧客の顧客の30%を3/22か3/23に再開したいとしています。そして残りの週で、一部の顧客のVMの再構築を行う必要があるとしています。

冷却の共有

更に、映像の中でKlaba氏は、OVHcloudの液体冷却技術についても説明を行いました。同社は、サーバ内のチップ上で水を循環させるラック内冷却に加えて、「フリークーリング」として知られる手法である外気を循環させる代わりに、水をラックに送る部屋レベルの液体冷却方式を運用しています。

– OVH

「2016年まではフリークーリングを使用していた。そして2016年に、部屋の水冷と呼ばれる別の手法に移行した」とKlaba氏は述べています。「私たちはもはやフリークーリングは使用していない。これをオープンソース化して業界に提供していくつもりだ」

他のツイートでは、部分的に損傷を受けたSBG1データセンターを放棄し、サーバをSBG4やフランスの他のデータセンターに移設すると判断した理由について、次のように説明しています。「SBG1を再稼働させるには時間がかかりすぎる。他のすべてのシナリオの方がより迅速であった」

Data Center Dynamics

原文はこちら

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