サーバ障害でCruiseの自動運転車が交通を遮断 ~米カリフォルニア

遠隔のオペレーターも車両の制御が不能に

米国カリフォルニア州サンフランシスコで、約60台の自動運転車がサーバ障害に伴い不安定な挙動を見せ、交通を遮断する事態を引き起こしました。

GMが過半数を出資する自動運転車会社Cruiseは6月下旬、障害により、市内各地で交通の混乱を招く問題を引き起こしました。その後各車両は手動で回収し、移動させる必要があったとのことです。

クルーズアンコントロール

従業員からのメッセージによると、今回の事件は、すべての車両がサーバへの接続を失った障害が原因であるとWiredは報じています。

Cruiseの従業員が匿名でカリフォルニア州公益事業委員会に送った手紙には、同社が “定期的に “無人運転車との接続を失っている事実が書かれていました。

同社では5月18日にも20分間の同様の障害が起きており、車両は路上に停止したまま、スタッフは車両の位置を確認できず、また乗客とのコミュニケーションもとれない状態になっていました。また、遠隔のオペレーターが処理を引き継ぐフォールバックシステムにも障害が発生しました。

今回の障害に関する正確な内容や、Cruiseのシステムがどのように冗長化されていたのかについては明らかにされていません。

Cruiseは昨年マイクロソフトから20億ドルの資金を調達し、Azureが同社の主要かつ優先的なクラウド事業者となりました。しかし、同社はAmazon Web Services(AWS)、Google Cloudについても利用しており、そのコンピューティング要件の多くは、自律走行シミュレーションのためのものです。尚、同社のライブサービスに関するインフラの情報は公開されていません。

ちなみに、大手3社のクラウド基盤で、今回のCruiseで起きた問題と同じタイミングで発生した障害は確認されていません。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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