クラウド大手3社のQ2収益発表:AWSは「再加速」、Azureは51%増、GCPは54%増
Covid-19パンデミックが始まり1年以上が経過した今、クラウド大手3社はいずれも大きな成長を遂げました。
マーケットリーダーであるAmazon Web Services(AWS)は、その規模の大きさもあり2桁成長は難しいものの、依然として成長ペースを維持しています。僅差の2位につけているMicrosoft Azureも大幅な伸びを示し、3位のGoogle Cloudも同様の伸びを示しました。
Amazon全体で見た最新四半期の収益は、前年同期比27%増の1,131億ドルとなりました。尚、クラウド部門(AWS)は、前年同期比37%増の148億ドルとなっています。
これは、コロナ禍がクラウド化への移行を推し進めた昨年の第2四半期(29%増)を上回る数字です。
AWSは、その巨額な収益により、相対的な利益を示すことが難しくなっているため、このような成長を維持するのは難しいのではないかと懸念されていました。しかし、Amazonの新CEOに就任した、元AWSトップのアンディ・ジャシー氏は、「AWSの成長は再加速している 」と述べています。
また、CFOのブライアン・オルサフスキー氏は、決算説明会で次のように述べています。「AWSは、我々の歴史の中で、これまでのどの四半期よりも、前四半期比および前年同期比でより多くの収益を計上した。現在、年率換算で590億ドルのランレートビジネスとなっており、そしてこれは昨年の同時期の430億ドルから増加している」
次にマイクロソフトの最新四半期の収益は、21%増の462億ドルとなりました。純利益については、47%増の165億ドルとなりました。
その中でも、Azureは51%の増収を記録しました(ただし、為替変動を考慮すると45%に低下)。
CFOのアミー・フッド氏は、「恒常為替レート(為替レート変動の影響を排除した為替レート)ベースでは、Azureの収益成長は前四半期比で比較的安定していると思われる」と述べています。
Google Cloudも同様の相対的な成長を記録しました(ただし、その規模は小さいため、実際の数値は小さくなる)。
Alphabet全体の収益は619億ドル、純利益は185億ドルで、それぞれ62%と166%の成長を記録しました。
クラウド部門については、前年同期比54%増の46億ドルとなりました。14億ドルの赤字であった昨年同期から、今期は5億9,100万ドルの黒字化を達成した形です。尚GCPは、今年の第1四半期は、40億ドルの収益に対して9億7,400万ドルの損失を計上していました。
CFOのルース・ポラット氏は、「当社は引き続き収益の拡大に注力しており、この傾向については満足している」と述べています。「クラウド部門全体で、チャンスがあれば今後も積極的な投資を続けていく」
先月、「Fiscal 2021 Q4」として業績発表を行ったオラクルは、クラウド部門の業績を競合他社よりも明確に分類していません。同社の発表によると、「クラウドライセンスおよびオンプレミスライセンス」の収益は9%増の21億ドル、「クラウドサービスおよびライセンスサポート」の収益は8%増の74億ドルとなっています。同社の四半期収益の合計は112億ドルでした。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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