デンマークでデータセンター施設の環境への影響に関する認証を開始

デンマークのNPO、Danish Data Center Industry(DDI)は、データセンターの環境への影響を認証し始めています。この取り組みはデンマークのデータセンターの数と規模がここ数年で大きく成長したことを受けて行われたものです。この認証によって透明性が確保され、グリーンITへの需要が高まり、より持続可能なデータセンターの開発が進みます。

デンマークは近年データセンター大国となっており、国内外の企業がサーバーやデータセンターをデンマークに置きはじめたことがデータセンターの数や規模の拡大につながっています。これは企業がサーバーをコロケーションデータセンターやクラウドに移動させていること、生活や仕事の中でITの重要性が増していること、そしてデンマークがApple、Facebook、Googleなどの大手企業からデータセンターを誘致することに成功していること、という3つの大きなトレンドによって推進されています。

データセンター開発に関する報告によると、データセンターは2030年までにデンマークの電力消費量の10~20%を消費すると言われています。成長を遂げるにはデータセンターの持続可能な技術で貢献する必要があります。そのため同組織ではエネルギー消費量の削減や余剰熱の再利用など、特別な取り組みを行っているデータセンタープロジェクトの認証を開始します。

DDIのCEOヘンリック・ハンセンは次のように述べています。 「デンマークのデータセンター事業者は、ここ数年消費電力を削減するために多大な努力をしてきました。エネルギー税が新たに変更されたことで、2021年にはデータセンターの余剰熱を利用する機会が増えました。今回この認証を導入することで、お客様がITソリューションを提供するグリーンデータセンターを選択する際に、当社の認証をご利用いただけるようになります。」

この認証の知識を国内外に広め、需要と供給の両方が環境のために成長するようにしなければなりません。この認証はグリーンプロファイルの規模に合わせて開発され、利用可能な機会と技術を用いてデータセンターの気候変動への影響を改善するための継続的な取り組みを保証するものでなければなりません。

グリーン認証を申請するデータセンターを評価するために、データセンター業界内外のメンバーで構成された12人の委員会が設置されます。 その構成は業界での経験豊富な人材と、大学や教育機関などの代表者からの批判的な視点の両方を確保する必要があります。最初に余剰熱を地域暖房に再利用するためのソリューションが4つのデータセンターに認証されました。シルケボーにあるJN Data、アルス島のDanfoss、RisøのDTU、AlbertslundのPenta Infraです。

Digital Infra Network (Elliot Robinson記者)より抄訳・転載

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