Oracle、Azureデータセンターにデータベースサーバをコロケーション

協業関係を拡大、Oracle Database@Azureの提供を開始

OracleとMicrosoftは、OracleのExadataデータベース最適化サーバーとReal Application ClustersをMicrosoft Azureデータセンターにコロケーションする契約を締結しました。

つまり、両社は「Oracle Database@Azure」を提供し、OracleとAzure双方の顧客は、低遅延ソリューションを使用して、Azureポータルを介してMicrosoftのアプリケーションやインフラとデータを混在させることができるようになります。このサービスは、複数の アベイラビリティゾーン で利用可能となります。

Oracleによると、Exadataのレイテンシは20マイクロ秒未満で、ペタバイト級のデータに対して毎秒数千万回の処理を行うことができるといいます。今回のAzure環境へのコロケーション決定により、顧客はAzureからExadataへのデータ移行に費用を払う必要がなくなります。

その代わりに顧客は、Oracleの移行サービスとAzure Consumption Commitmentクレジットを利用し、Database@Azureサービスを購入することができます。なお、このサービスの運営・管理はOracleが行います。

両社がYouTubeに投稿した最新映像の中で、Microsoftのサティア・ナデラCEOとOracleのラリー・エリソンCTOは、この新たなサービスは特にAIに役立つだろうと説明しています。 その理由は、必要なデータがOracleデータベース内に保存されている場合もあるからです。

さらにOracleは、この計画によってより多くの顧客がクラウドに移行することを期待しています。

「多くの顧客は、クラウドへの移行を部分的に実施してきた。実際、大半のデータはまだオンプレミスからクラウドに移行していないが、いずれ移行するだろう。われわれはそのプロセスを早め、顧客が データセンター のワークロード全体をクラウドに移行しやすくしようとしている。そしてそれは、現在オンプレミスにあるOracleデータベースをすべてクラウドに移行することを意味する」と、エリソン氏。

OracleとMicrosoftは従来から提携関係にあります。2019年、両社は顧客が両クラウド間でコンピューティング・ジョブを実行できるようにする統合を開始しましたが、そのためには両社のデータセンター間で直接光ファイバ回線を接続する必要がありました。2022年には、OracleのソフトウェアがAzureポータル上で利用できるようになりました。今回の決定は、それをさらに拡大し、レイテンシのさらなる削減に貢献するものです。

2023年5月、MicrosoftとOracleは GPU が不足する中、AIサーバの共有について検討を行いました。最終的にMicrosoftは、GPUクラウドプロバイダーのCoreWeaveと数十億の契約を結ぶことを選択しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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