テンセント、WeChatやQQなどのコンシューマー向けアプリを自社クラウドに移行

中国のインターネット大手Tencent(テンセント)は、消費者向けアプリケーションの多くを自社のクラウドに移行するという、大規模な移行プロジェクトを完了したと発表しました。

The Registerや、TencentがQQソーシャルネットワークに投稿した一連のかわいらしい画像で報道されたように、同社はこれまで5000万コアを自社のクラウドに移行し、これまでに4億4600万ドルのコスト削減を図りました。

移行されたアプリケーションは、WhatsAppと競合するWeChat、ソーシャルネットワークのqq.com、Honour of Kingsなどのゲーム、YouTubeに似たTencent Videoなどです。

各サービスは数千万から数億のユーザーを抱え、同社はピーク時の需要に対応するため、各サービスに過剰なキャパシティを持っていたとされています。このような無駄を省くため、同社はこれらのアプリケーションを自社のクラウドに移行しています。

The Registerによると、Tencentは2018年から移行プロジェクトに取り組んできました。同社はこの移行により、これまでに4億4600万ドル以上のコスト削減を実現し、さらにTencentのサーバー設計による効率化も実現したと述べています。QQの投稿では、新しいインフラの利用率が50%であることに言及し、帯域幅が7.6倍になったと主張し、DDOS保護が大幅に強化されたことを示唆しています。


他の多くのハイパースケールクラウド企業も、「eat their own dogfood(=ユーザに提供するサービスを自社で提供する、のような意)」の動きを進めており、レガシーサービスを自社クラウドに移行しています。グーグルは独自のパブリッククラウドプラットフォームを提供していますが、検索エンジンやYouTubeなどの同社の主要サービスの多くは、依然としてGCPとは別の自社内インフラでホストされています。昨年、同社はYouTubeの一部をGCPに移行する計画を発表しました。Google Workspace(旧G Suite)、Waze、DeepMindなど、一部のサービスはすべてGoogle Cloudのインフラを利用しています。

マイクロソフトは、数年前からすべてのサービスをAzureに移行することを公言しており、Office 365、Teams、SharePoint、Xbox Live、Bing nowサービスなど、同社のすべてのファーストパーティサービスのほぼすべてはAzure上で動いています。

2021年1月、Azure CTOのMark Russinovich氏は、Exchange OnlineとOutlook.comのMailboxストレージもAzureの標準インフラに移行中であることを明らかにしました。また、Minecraftの生みの親であるMojangをAWSインフラからAzureに移行する取り組みも行い、2019年にはLinkedInをAzureに移行する数年がかりのプロセスを開始したと発表しました。

AWSは元々、アマゾンの従業員が社内のコンピューティングリソースにアクセスしやすくするための手段として開発されたため、自社インフラでクラウドネイティブを構築することは、広く会社のDNAの一部として長い間存在してきました。同社は、PrimeやTwitchなどがAWSのインフラをどのように活用しているかをケーススタディとしてきました。しかし2019年に、オラクルCEOのLarry Ellison氏が基調講演でしばしば言及していたOracleデータベース技術から、ようやく完全に移行できたことを公言しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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