
Prime Group、全米のトランクルームにエッジコンピューティングを展開へ
エッジコンピューティングの活用が見込まれる拠点として、数十か所の施設をリストアップ
不動産会社のPrime Group Holdingsは、全米各地にエッジデータセンターを展開する準備を進めています。
従来、屋内型トランクルーム(レンタル収納スペース)物件への投資を主としてきた同社は今週、デジタルインフラ部門が既存の全国的な保有資産に含まれる多数の物件において、エッジデータセンターとバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)を導入することを発表しました。
Prime GroupはマイクロソフトおよびHanwhaの子会社であるQcells、TransGrid Energyと提携し、推論ワークロードに特化した「高度に接続された低遅延ネットワーク」を構築します。
同社は、次のように述べています。「利用可能な電力容量と既存の現地インフラを活用することで、当社はAI駆動型アプリケーションの高まり続ける需要に対応する分散型ソリューションを支援するうえで、非常に有利な立場にあります。また、Prime Groupの『Micro AI Factory』ネットワークは、コンピュータビジョン、音声認識、産業オートメーションといったアプリケーションを支える応答性と信頼性を提供するよう設計されています。」
2013年に設立されたPrime Group Holdingsは、北米およびカリブ海地域に事業を展開する不動産プライベートエクイティ・プラットフォームです。同社および関連会社は、総額100億ドル超の資産を保有・運用しています。なお、Prime Groupは、Macquarie Capital、Ares Management、Snowhawk、Nuveenを投資家に持つデータセンター開発企業Prime Data Centersとは別企業です。
Prime Groupはトランクルーム資産の大手保有企業であり、Prime Storage部門を通じて現在450か所の物件を運営しています。同社によると、その不動産拠点は人口密度の高い都市部および郊外市場に展開しており、これは米国人口の約95%が居住する地域をカバーしているとのことです。
Prime GroupのCEOであるRobert J. Moserは、次のように述べています。「当社の全国的なフットプリントと利用可能な電力容量は、エネルギーおよびデータインフラの用途を通じて資産価値を高めるための非常に魅力的な機会を生み出しています。Microsoft AzureとQcellsの自律型エネルギー最適化技術(エージェンティックAIによる制御)を統合することで、当社は新たな収益を創出すると同時に、ピーク時の電力需要を削減し、送電網のレジリエンスを強化することが可能になります。これらすべては、当社が所有・運営している資産の枠組みの中で実現することができます。」
追加の電力容量が有益となる拠点では、Prime Groupは発電および蓄電のためにTransGrid Energyを活用しています。
Qcellsの president of grid & energy servicesのCEOを務めるDr. Youngchoon Parkは、次のように述べました。「分散型AIには、信頼性が高くエネルギーを考慮した運用が不可欠です。」
さらに、TransGrid Energyの社長であるSean Parkは、「Hanwhaの発電設備および最適化技術は、Prime Groupが全米で応答性が高く送電網と調和したAI施設を全国展開する取り組みを可能にします」と付け加えました。
Prime Groupは、全米でエッジコンピューティングサービスを提供する新しいWebサイト「The Edge」を立ち上げました。
Webサイト「The Edge」には、ワシントン、カリフォルニア、ユタ、コロラド、カンザス、イリノイ、ジョージア、フロリダ、バージニア、ニュージャージー、ニューヨーク、マサチューセッツを含む、全米14か所の利用可能な「ハブ(Hub)」が掲載されています。掲載されているすべての拠点は、Prime Groupのトランクルーム施設内にあります。また、数十か所の小規模な「スポーク (spork:地域拠点)」および「サテライト(satellite:末端拠点)」もリストアップされています。
各拠点の電力容量は、現在利用可能なもので、約500kWから13MWまでとされており、その大半は1.5MW未満です。一方、将来的に展開予定の拠点では、2.5MWから最大18MWまでの電力容量が、複数フェーズに分けて導入される予定です。
データセンター設計会社のAlosanarがプロジェクトパートナーとして名を連ねています。同社のCEOであるEmmanuel Danielは、Qcells North Americaでも役職を務めています。
マイクロソフトでクラウドおよびAI部門のコーポレートバイスプレジデント(CVP)を務めるUlrich Homannは、次のように述べました。「組織は、分散性とエネルギー効率の両方を考慮したAIインフラをますます必要としています。そのうえで、Prime Groupのアプローチは、Microsoft Azureがエネルギーリソースを効率的に管理しながら、エッジでのリアルタイムAIアプリケーションをどのように支援できるかを示す好例です。」
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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