ESR Caymanが香港のビルを購入し、40MWデータセンターに改造

香港の不動産会社ESR Caymanは、40MW規模のデータセンターに改造する目的で、香港で初となるデータセンター用ビルを購入しました。

香港の新界の一部である葵涌(クワイチョン)にあるこのビルは、完成時には約6億7,500万ドルの価値になるとされています。このビルの詳細および購入価格については明らかにされていません。

ESR Cayman、香港に凱旋

ESRの共同創業者兼共同CEOであるジェフリー・シェン氏とスチュアート・ギブソン氏は、次のように述べています。「今回の買収は、香港初の買収案件であり、当社のデータセンターフランチャイズの確立を推し進める、ESRにとって大きな戦略的アクションである。香港は、安い電気料金、限定的な気候リスク、確立されたネットワーク機能を備え、APAC地域における重要なデータセンター市場となっている。また、香港は世界有数の金融センターでもあり、ESRも本社を構えている。香港市場への参入は、APACのニューエコノミーを促進するために、我々がデジタルと物流を統合するサプライチェーン・インフラ基盤の構築を続ける上で、重要な拡大戦略となる」

ESR Caymanは、APACで最大の物流不動産会社であると主張していますが、その本拠地である香港での購入は今回が初めてです。ウォーバーグ・ピンカスなどの投資家の支援を受けている同グループは、アジア太平洋地域にデータセンター・エコシステムの構築を計画しており、4月には日本でデータセンター施設を購入し、それを3棟の施設からなるキャンパスに拡張させる計画を進めています。

クワイチョンには香港のコンテナ港があり、大規模なデータセンター集積地でもあります。ESR Caymanは、この建物を40MWのデータセンターにするために投資家や事業者と協力を行っていくとしています。

ESRグループのファンドマネジメント&キャピタル部門のヘッドであるジョシュ・ダイチ氏と、ESRグループのキャピタルマーケット&IR部門のMDであるルイ・ファー・チャン氏は次のように述べています。「ESRの香港への進出は、大規模データセンタークラスターの中にある希少な ブラウンフィールド 物件である。ここはデータセンターにとって理想的な場所の一つであり、またその規模もあり、我々はこの資産の改造を行い、顧客に拡張性と柔軟性のあるソリューションを提供するとともに、投資家に長期的な価値を生み出すことができると確信している」

データセンターは、これまで物流やニューエコノミー関連の物件を中心に扱ってきたESR Caymanにとって、新たな取り組みとなります。

Data Center Dynamics

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