STT Telemedia、遅れていた40MWのLoyangシンガポールデータセンターをオープン

パンデミックを克服するモジュラービルディング技術

当初の予定より1年遅れで、ST Telemedia Global Data Centres(STT GDC)は、シンガポールのLoyang施設をオープンしました。

この40MWのデータセンターは2018年に発表されたもので、2020年半ばにプラントをオープンさせる予定でした。Covidパンデミックの影響で建設の遅れが生じましたが、同社は多くの要素をオフサイトでプレハブ化することで影響を最小限に抑えたとされています。

Covidパンデミックの課題を克服

STT GDCの東南アジアCEOクレメント・ゴーは、こう述べています。「2020年の建設業界に起こった課題にもかかわらず、当社は関係当局やステークホルダーと密接に協力して、スムーズかつ万全のコロナ対策の元で建設の完了を実現しました。」

このデータセンターは、STT GDCにとってシンガポールで7番目かつ最大のデータセンターとなり、BCA-IMDA Green Mark のプラチナサステナビリティ認証を取得しています。建物は6階建て、総床面積は29万平方フィート(27,000平方メートル)以上、ホワイトスペース(賃貸可能な面積)は11万1,000平方フィート(10,700平方メートル)です。

パンデミックによる遅延を最小限に抑えるため、STT GDCはBIM 3D設計技術を用いて、電気、機械、建築の多くの要素をオフサイトで構築しました。パンデミックによる安全衛生上のリスクを回避し、建設を確実に進めるために、建築作業員には現場に専用の宿泊施設を提供しました。

この施設は完全に稼働した際には PUE(電力使用効率)は1.3以下を達成できるように設計されています。

STT GDCは、2030年までにデータセンター運営のカーボンニュートラルにすることを宣言していますが、シンガポールでは再生可能電力が不足しています。Loyandビルの屋上には2,000平方メートルのソーラーパネルが設置されており、年間約400MWhの再生可能なゼロカーボンエネルギーを施設内で利用できます。これは、40MWで連続稼働した場合にデータセンターが1年間に使用する350GWhのエネルギーの約0.1%にあたります。

このデータセンターは、ユーザーの様々な要望に応えられるよう、柔軟なレイアウトが可能です。また電力の安定供給のために敷地内には66kVの変電所が2つあります。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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