AWS Private 5Gサービスが一般提供開始

AWSは、米国でプライベートLTEネットワークサービスの一般提供を開始しました。サービス名称はPrivate 5Gとなっていますが、現時点では4G LTEのみのサポートとなります。

Private 5Gは、企業が施設内にプライベートモバイルネットワークをセットアップし拡張させるためのマネージドサービスです。AWSは、AWS管理コンソールを通じて、数ヶ月ではなく数日でネットワークをセットアップできるとしています。

AWSのチーフエバンジェリストであるJeff Barr氏は、「スマートファクトリーのセンサー&アクチュエーターとの通信や、プロセスオートメーション向けの携帯端末、スキャナー、タブレットの接続性を高めるためにこのネットワークを利用することができる」と述べています。このサービスは、2021年11月に初めてプレビューされました。

ユーザーは、モバイルネットワークを構築する場所と、接続するデバイスの数を指定します。そしてAWSは、プライベートモバイルネットワークの構築とデバイスの接続に必要なスモールセル無線ユニット、モバイルネットワークコアと無線アクセスネットワーク(RAN)ソフトウェア、加入者識別モジュール(SIMカード)を提供し、保守メンテナンスを行います。

このプライベートモバイルネットワークは、CBRS(Citizens Broadband Radio Service)の周波数帯を利用したものです。現時点では4G LTEをサポートし、将来的には 5G がサポートされる予定です。各ネットワークは1台の無線ユニットをサポートし、最大100枚のSIMに対し、最大150Mbpsのスループットを提供することができます。同社は、今後ネットワークごとに複数の無線ユニットとより多くのSIMカードをサポートできるよう取り組んでいると述べています。同社によれば、1台の無線ユニットで、エンドデバイスの動作頻度に応じて64~200台のデバイスをサポートすることができるとしています。ユニットは頑丈で、屋内・屋外を問わず設置可能です。

AWS Private 5Gでは、初期費用やデバイスごとのコストは発生せず、要求されたネットワーク容量に対してのみ支払いが発生する仕組みです。各無線ユニットは1時間あたり10ドルで課金され、最低利用期間は60日間。サードパーティ製のネットワークコアやスモールセル無線ユニットはサポートされません。

現在、モバイルネットワークのコアをAWSリージョンでホストするタイプと、モバイルコアをオンプレミスでホストするタイプの2つの導入オプションが用意されています(ただし後者のオプションはまだ提供されていない)。AWS Private 5Gは現在、US East (Ohio)、US East (N. Virginia)、US West (Oregon)のAWSリージョンで利用可能となっています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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