IonQが量子コンピューティングデータセンターを開設

量子コンピューティング企業のIonQは、最大10台のシステムを収容する データセンター を開設しました。

IonQは、23,000平方フィート(2,100平方メートル)の施設を、同社のハードウェア研究開発に役立てるとともに、プラットフォームを全米の研究者が利用できるようにします。施設はメリーランド大学から550万ドルと部分的な資金提供を受けています。

またIonQは、会議室10部屋と2のクリーンルーム2部屋を備えた新しいオフィス棟をデータセンターの隣に開設しました。

量子コンピューティングが一歩近づく

米国メリーランド州のDiscovery Districtにある量子データセンターは、オンサイト発電機やバックアップ用バッテリ、バックアップ 量子コンピュータ 、および研究者らや政府が使用するInternet2バックボーンへの冗長化されたPOP接続を備えています。

「弊社の量子データセンターは、未解決問題に取り組む量子コンピュータの構築競争をリードするIonQのポジションを固める」とIonQの財務および運用部門VPのMahsa Dornajafi氏は述べています。

「この専用スペースは、量子コンピューティング分野を前進させ続けるために必要な最高の機器とリソースを弊社従業員と研究者らに提供する」

同社は3世代の量子コンピュータを並行して開発しており、将来的には10台以上がデータセンターに収まるようシステム規模を縮小しようとしています。

今月初め、IonQは、ゲートエラーの少ない「完全な32キュービット」を備えた最も強力なシステムを発表しました。そして、予想される量子ボリュームは400万を超えると期待されています。

量子コンピューティングはベンチマークを行うのが難しく、この初期の分野で働く各企業は、それぞれのシステムごとに際立つ異なる側面を主張しています。IonQは、新システムは世界で最も強力な量子コンピュータであると主張していますが、Google、IBM、D-Waveなどは異なる主張をするかもしれません。

「我々が今日展開する新システムは、他の量子コンピュータでは達成できなかったことを実行できる。さらに重要なことは、我々はこれらのシステムを今後もはるかに強力にする方法を知っていることだ」IonQの共同創設者兼主任研究員のChris Monroe氏は当時こう話していました。

新システムは、6月の資金調達ラウンドでロッキード・マーティン、Robert Bosch Venture Capital GmbH(RBVC)、Cambiumらから2900万ドルを調達しました。独自の量子コンピュータで公に活動していない数少ないハイパースケーラーの1社であるアマゾンウェブサービスも、以前同社に投資を行っていました。

Data Center Dynamics

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