米国は依然データセンター市場トップ10をリード、シドニーは3位に急上昇

世界のデータセンター市場のトップ10ランキングで、米国バージニア州北部とシカゴが、1位・2位を維持しましたが、Cushman&Wakefieldが纏めた主観的なリストによるとシドニーが3位に入り、米国の優位性は揺らいでいるとされています。

同社は、政治的要素、接続性、経済状況などの要因に従い48のグローバル市場をランク付けし、2021年のグローバルデータセンター市場比較レポートの要素を作成しました。結果として得られたトップ10市場の中には、他にも4つの米国市場(シリコンバレー、ダラス、シアトル、ニューヨーク/ニュージャージー)、およびシドニー以外で3つの米国外市場(シンガポール、ロンドン、アムステルダム)が含まれています。

米国のデータセンターにおける優位性は低下

2020年はパンデミックが変化を引き起こし、データセンター建設が「急増」した、とCushman&WakefieldのエグゼクティブマネージングディレクターであるDave Fanning氏は述べています。同社の新たなレポートによると、米国の支配率は低下したと見られると報告されています。

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2020年のレポートでは、上位5市場すべては米国が占めていました。それ以降、シンガポールは1つ順位を上げて5位となり、ロンドンは7位に上昇し、アムステルダムは10位に降下と、ロンドンとアムステルダムの順位は入れ替わりました。

バージニア州北部は、「最大の市場規模、堅牢な光ファイバ網、魅力的なインセンティブ、低コストな電力、最大の開発パイプライン」などもあり、依然トップの座を維持したとレポートは説明しています。コモンウェルス地価が上昇しているものの、「大規模かつ接続性が良好なサイトは、他の人口密度の高い世界市場のコストの何分の1かを維持している」と述べています。シカゴはこれらのメリットの多くを持っています。

シドニーは、「大規模な新規開発の発表が行われた一年と、オーストラリア政府のITインフラストラクチャの大規模な変革が行われている」理由もあってか、リストに突如登場しました。

シンガポールとアムステルダムはどちらも2020年のデータセンターのモラトリアム期間を乗り越えてきましたが、「強力な既存の市場、高密度の光ファイバ、利用可能なアレイ」を理由としてリストに残しているとレポートでは述べられています。また、「他の市場の成長が続く中、将来の開発の解決策を見出すことが両都市にとって不可欠であり続けるだろう」と、彼らが新たな形の発電や多層建設が必要とされるかもしれない点を示唆しています。

米国では、ダラスが3位から6位に下落しました。そこはシアトルとともに、供給過剰であると叩かれています。但し、どちらの市場も、税率は低く、電力料金は安く、優れた光ファイバ網を有しているため、リストに残っています。

「2020年に起きたパンデミックは、企業を急速にクラウドに移行させ、企業のIT戦略の変化を加速させた。この移行の継続と最適化は今後数年間続き、クラウドサービスの可用性とプラットフォーム間の接続性はさらに強調されていくだろう」

二次データセンター市場の過熱

レポートの方法論として、さまざまな要因に基づき決定された48市場の候補リストからデータセンターをランク付けし、一連の重み付けに従ってそれらのランク付けが組み合されています。「不動産と物理」という一連の要因には、パイプライン、環境リスク、地価、および空き状況が含まれます。2番目のセットである「エコシステム・アドバンテージ」には、クラウドと光ファイバの可用性、市場規模、持続可能性、スマートシティが含まれます。3番目のセットである「政治および規制レビュー」には、インセンティブ、政治的安定性、電力コスト、および課税状況が含まれます。Cushman&Wakefieldは、1,189のデータセンターを対象に30の研究ソースを元に調査を行ったと述べています。

今回、ダブリン、オスロ、ラゴス、フランクフルト、ベルリン、パリはいくつかの要因で高いスコアを獲得しました。

ソウルは約300MWの容量で初めて候補リストに入りました。レポートでは、チューリッヒ、メルボルン、マドリッドとともに、ソウルもホットスポットと見なされています。また、Cushman&Wakefieldは、ナイロビ、ストックホルム、ケープタウン、モスクワ、アテネ、アブダビ、サンティアゴ、チェンナイ、クアラルンプール、ウィーンを「注目の市場」 10か所としてリストアップしています。

Data Center Dynamics

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