AWSの3回目の障害はラッシュアワーにニューヨークの自転車シェアリングを使用不能に

LyftはAWSに全てを投じた。しかし今は “冗長化を検討”

今週発生したAmazon Web Services(AWS)の障害の原因は、バージニア州の広大なクラウドリージョンのうち、たった1か所のデータセンターに限られたものでした。

しかし、その影響は広範囲に及び、世界中の数多くのサービスを停止に追い込みました。その中には、ニューヨークとニュージャージーをカバーする民間の公共自転車シェアリングシステム、「Citi Bike(シティバイク)」も含まれていました。

Gothamistによると、午前7時過ぎ、つまり朝のラッシュアワーの真っ只中に、利用ユーザーは自転車のロック解除を行うことができなくなったと報道しています。

2018年に自転車サービス事業を買収したLyftは、9時20分頃にサービスを再開したと主張していますが、その後数時間もユーザーからの不具合が報告されていました。

この自転車サービスは先月、1日平均で7万人のユーザーが利用していました。しかし、今月はAWSの度重なる障害が発生するたびに3回もサービス停止に追い込まれてしまいました。

最初の障害は、内部ネットワークで「予期せぬ動作」を引き起こした「自動化アクティビティ」のせいであるとされました。2回目の障害は、異なるクラウドリージョンにおいて、非公開の「インターネット接続」障害によるものとされています。そして今回3回目の障害は、バージニア州のデータセンターの1か所で停電が発生したことが原因とされています。

Lyftの広報担当者であるJordan LevineはGothamistに対し、「これは確かに我々にとって懸念すべきことであり、現在システムに冗長性を持たせる方法についての検討を進めている」と話しています。「ユーザーと同じように苛立っているという私たちの言葉は、信頼していただけますよね?」

2019年、Lyftは「AWSに全力を注ぐ」と発表し、同社はセールストークの中でAWSから成功事例としてよく紹介されています。同年のIPO目論見書では、同社は今年までの3年間でAWSに少なくとも3億ドルもの投資を約束する、としていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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