IBM、サイバー攻撃を防ぐ新メインフレーム”IBM Z”を発表

前身モデルz13から7倍の高速処理を実現

IBMは、エンドツーエンドの暗号化に特化した次世代メインフレーム「IBM Z」を発表しました。新モデルの特徴は、従来のマシンよりもより高速化された暗号化処理にあり、暗号化可能な処理数は1日あたりおよそ120億件に達します。この技術により、ユーザーは全てのデータを暗号化して保有することが可能となり、同社は「メインフレーム技術において、ここ10年で最も重要な変化」と説明しました。

全ての暗号化が可能に

IBM社が発表した「IBM X-Force Threat Intelligence Index」によると、
2016年に消失したり盗難されたデータレコードの数は40億件を超え、これは2015年と比較すると556%もの増加となります。また、過去5年間で被害にあったデータレコードは総計90億件に及びますが、このうちの96%は暗号化がされていませんでした。
End-to-end、ソフトウェアベースで暗号化を行うブランケットエンクリプション(Datrium)は、流行しているサイバー攻撃を防ぐのに有効的に機能する一方で、システム全体にネガティブな影響を与えることもありデータセンターへの導入は積極的に行われていません。IBM Zは暗号化をより容易にするために開発されました。巨大な暗号化チップに、通常の4倍のシリコンと新しいソフトウェアエンジンを搭載しています。

IBM ZのゼネラルマネージャーであるRoss Mauri氏は、「データ暗号化は難しく費用もかかるため、多くのデータはオープンかつ用意にアクセスができる状態になっており、そのことが今日のデータ盗難や流出へとつながっています。我々IBMは、このクラウド時代において世界規模なデータセキュリティへと重要な影響を与えるデータ保護エンジンを開発したのです。」と語りました。
同社は同じく、「IBM Z」の暗号化技術を携えたデータセンター(IBMクラウド ブロックチェーン データセンター)を世界6拠点に建設すると発表しました。

– Data Center Dynamics
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